
いやあ、今年も最高、Bianca Gismonti。よりProgressiveに、TrioのEnsembleは変幻自在で、インプロはさらに自由度が増していた。世界各国をTourして、さまざまな影響を受けてきたことが演奏に現れている。福岡もBeautifulと気にいってくれたようで何より。勿論、明日も参戦っす。
最近、これまで真剣に聴いてこなかった80年代の米国ロックを聴きなおしている。この時代は、どちらかといえばRock以外の音楽、または英米以外の音楽が余りにも面白すぎて、そっち方面ばかり掘ってきたのであった。しかし、例外はあって、Los LobosやTom Petty & the Heartbreakers、The ReplacementsやR.E.M.といった連中はやっぱり今聴いても素晴らしい作品を残してくれている。5年ほど前からにI.R.S. 時代のアルバムが次々とRemasterされたのをきっかけに、R.E.M.をじっくり聴くようになった。特に本盤では、猫も杓子も打ち込み全盛の時代に、あえてSimpleな生演奏で突っ走っていた彼らの上昇気流に乗っていくさまが、生々しくなった音源でより一層感じられるのだった。本作以前のMysteriousで虚構の世界を彷徨っているような彼らも好きであるが、より激しく、力強く、外に向かって突き進んでいく本作のR.E.M.はたまらなく魅力的だ。特に、よりRealに響くようになったMichael StipeのVocalと、これまでの繊細なギターワークに加え、歪み系もまじえSolidさが増したPeter Buckのギターが素晴らしい。そしてMike Millsの独特のベースと、Stipeとはまた違った魅力を持ったVocalも存在感を放っている。勿論、バンドをDriveさせているBill Berryのドラムスは最高だ。
『Lifes Rich Pageant』はR.E.M. が86年にリリースしたアルバム。
アルバム1曲目は力強いドラムスと荒くれギターのRiffで始まる“Begin The Begin”。Michael StipeのVocalも、これまでとはうって変わって言葉をはっきり伝えるよう歌いきる。
疾走感に溢れる“These Days”。吹っ切れたようなStipeのVocalとChorusがこれまたカッコイイ。間奏のギターの淡々としたArpeggioもPeter Buckらしくて大好き。
ギターのArpeggioで始まる名曲“Fall On Me”。これはなんて切ないメロディーなんだろう。Chorusとの掛け合いは何回聴いても泣ける。
Mike Millsの独特のベースから始まる“Cuyahoga”。この曲のようにNative Americansに対する彼らの思いなど、歌詞も本作あたりからかなり社会的、政治的メッセージを含んだナンバーが登場してくる。それにしても、この大自然の中で逞しく生きていくような雄大さを感じさせる大好きな曲。
軽快な“Hyena”はStipeのVocalが弾けまくりベースも躍動する。
Latin調の“Underneath The Bunker”。インストかと思いきや、最後の方でつぶやきVocalが登場する。
淡々と歌われる“The Flowers Of Guatemala”。短いながら、この曲のPeter Buckのギター・ソロは最高。
“I Believe”はこの時期のR.E.M.の勢いが如実に表れた思い切りの良いPositiveなナンバー。
“What If We Give It Away?”はタイトなドラムスとギターRiffをバックに、StipeのVocalがCoolに吼える。アコギが隠し味でイイ味出してる。
Punkishな“Just A Touch”。
哀感に満ちた“Swan Swan H”。
69年に“Sugar On Sunday”をヒットさせたThe CliqueのCover“Superman”はMike MillsがVocalを担当。冒頭に日本映画『ゴジラ』からセリフのSamplingが飛び出し、その遊び心にもにんまり。
隠しトラックとなるThe CliqueのPsyche PopなCover”Superman”も如何にもな感じで最高だ。
◎I Believe/R.E.M.