
フランスのRCAからリリースされた本作は、AvantgardeなJazz Rockを演奏するConfluenceのデビュー作にしてLive盤である。リーダーのベーシストDidier LevalletはMagmaに加入したSax奏者Yochk'O Seffer、ドラマーのJean-My Truong、ピアノ奏者Siegfried KesslerらとPerceptionというグループを結成していた。Levalletは、Brigitte FontaineなどSaravahの諸作品にも参加しBaroque Jazz Trioの中心人物であったCello奏者のJean-Charles Capon と、やはりSaravah周辺の作品に参加していたMulti管楽器奏者Jean Querlier、ギタリストChristian EscoudéにドラムスのMerzak Mouthana、Percussion奏者Armand LemalらとConfluenceを結成する。Perceptionでも緊張感の高いImprovisationが展開されていたが、ConfluenceではCello奏者のJean-Charles CaponやOboe、SaxとFluteに加えてCor Anglaisまで演奏するJean Querlierがよりスリリングで瞑想的なサウンドを加えている。また、時にGypsy風に鳴らされるChristian EscoudéのギターやArmand LemalのPercussionがSeriousでFreeに過度に陥り過ぎない潤滑油的な役割を担ってる。現代音楽やJazz、民族音楽が入り混じり合い混沌としながらも、Coolに燃える炎のような演奏の合間にふと顔を出す牧歌的な一瞬が魅力的だ。
『4 Voyages』はConfluenceが76年にリリースした1stアルバム。75年と76年のLive演奏を収録している。
アルバム1曲目はCelloとArcoをバックにOboeが奏でられて始まる“Dakka”。Jazz Waltzというよりハチロクの民族音楽調、そしてギターとHi-HatはShuffleというPolyrhythmにのってJean QuerlierのOboeが暴れまわり。
“Convergences”はDidier Levalletの重厚なArcoとJean-Charles CaponのCelloをバックにJean QuerlierのOboeがソロをとり、Christian Escoudéの
B面全部使った“4 Voyages”。いきなり5分ほどFree状態が続くが、その後はEthnicなJazz Rock調に展開する。Jean-Charles CaponのCelloやChristian Escoudéのギター、Armand LemalのPercussionもノリノリでJean Querlierのソロの後に再び混沌とした状態になり、Merzak Mouthanaのドラム・ソロ 。Jazz RockなバックにのってEscoudéのGypsyなギター・ソロが続き、Jean QuerlierがFluteで応戦する。エンディングはFluteとArcoとCelloが重厚に演奏して終わる。
(Hit-C Fiore)