Buzzy/ Charlie Parker | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

Buzzy/Sonny Stitt J.J. Johnson Sextet

Charlie ParkerのナンバーをSonny Stitt Howard McGheeJ.J. Johnsonをフロントに、Kenny Clarke、鍵盤のWalter Bishop Jr.、そしてParkerが47年に同曲を録音した時のベーシストTommy Potterが熱演。64年の映像。

 “Buzzy”はCharlie Parkerの書いたBlues。ParkerがBebopの創成と発展に果たしたInnovatineな役割は言うまでもない。その一瞬にすべてを燃やし尽くすかのようなImproviasationにかける猛者たちのスリリングな演奏。Parkerの書いた曲は“Confirmation”のように、まるでParkerのAad-Libフレーズを、そのままThemeにしたような口ずさめないような曲が多い。特にDizzy Gillespieが絡んだ“Ko-Ko”や“Leap Frog”なんか、まんまっしょみたいな。Bluesでも“Billie's Bounce”や“Perhaps”、“Cheryl”あたりはカッコイイけど、簡単に口ずさむにはチョッとという器楽的なメロディ。Parkerの書く曲のメロディやリフがあまりにカッコイイので、その後に続くImprovisationは余程のことがないとThemeに圧倒されてしまうのだ。Parkerはその一方で、この“Buzzy”や“Now's The Time”、“Parker's Mood”のようなBluesyで親しみやすいシンプルなメロディのThemeを持つ曲を作っている。
 Parkerの作る曲で面白いのは、Chord進行自体は他からの借用が多いところで、つまりはParkerは天性のImproviserで、あらかじめ決められたChord進行の制約から、いかに革新的な旋律を創造するかに力を注いでいたかの証明でもある。Fats Wallerの“Honeysuckle Rose”のChord進行を借用した“Scrapple From The Apple”やStandardの“How High the Moon”を借用した“Ornithology”やGershwinの“I Got Rythm”をいただいた“Anthropology”。Parkerは、Chordを細分化して、Bebopの目まぐるしく変わるChordチェンジや代理和音、Chromaticな旋律により、メロディの引き出しを増やしていった。Parkerの書いたBluesでも所謂Bird changesを用いた“Blues for Alice”のような本来のBlues進行をⅡ-Ⅴで細かく展開していった曲がある。一方で“Buzzy”のような曲がある。Blues進行のシンプルな12小節だからこそ、そこで展開されるImprovisationには、限られた制約の中で、それぞれが最大限の創造力を尽くしてAggressiveに冒険し大いに遊ぼうとする個性が出て面白い。もう二度と繰り返される事はないけれど、歴史に残り続けていく瞬間と永遠の美学。Imaginationの閃きと技巧の限りを尽くしてかけ合い、挑発し合う剛の者たちの競演は、刺激的で儚い。ある意味で、洗練されたEnsembleや楽曲の完成度などお構いなしでヤンチャの限りを尽くす、自分にとってはPunk初期Hip Hopと同様に刺激katharsisを感じさせてくれる大好物である。
Buzzy”は、47年SavoyでのSessionでのナンバー。Bud PowellTommy PotterそしてMax RoachMiles Davisという正にCharlie Parker All Starsにより録音された。
下記のアルバムに収録されている。

Charlie Parker Memorial, Vol. 1
$BLACK CHERRY

Complete Studio Recording On Savoy Years Vol.2
$BLACK CHERRY
(Hit-C Fiore)