Toddが『A Wizard, a True Star(魔法使いは真実のスター)』をLiveで再現するって!Toddらしいというか、何というか。9月からツアーだそうな。来年2月からはLondon公演も決定。その後オランダもまわるから、そのままヨーロッパ・ツアーかな?そして、日本に来てくれるといいけど、どうだろう?来て下さいTodd!
○NMEの記事→http://www.nme.com/news/todd-rundgren/44819
このレコードは衝撃的だった。自分にとって音楽観を根底から変えられてしまうような作品だった。Toddお得意のやり過ぎ、つめこみ過ぎ、そして何でもありのアルバム。前作『Something/Anything?』は2枚組で引き出しの多いToddの珠玉のPops名曲集、そしてチョッと変わった音楽もありますって趣だったのが一気に世界が大きく広がっている。音楽のアイデアが次から次に浮かんできて止まらない、そして暴走し始めてとんでもない世界を作り上げてしまったみたいな、Toddは人間じゃなくなっちゃったんだとジャケットを見ながら当時考えていたものだ。次のアルバムでは魔法使いどころか、時間の壁を越えて未来から来るToddになっちゃうんだけど。
Toddのレコードの一番好きなところは、とびきり美しいメロディーを持ったPopsも風変わりで実験的な音もSweetなBalladもHardなRockも入っているところ。それとToddの場合、メチャクチャ甘茶な曲でRomanticな気分になったところでガツーンとHardなギターが飛び出してきて、ぶち壊しみたいな照れ隠しみたいなのも大好き。この音盤もそういうところは健在である。
『A Wizard, a True Star(魔法使いは真実のスター)』はTodd Rundgrenの73年のアルバム。
エフェクトがかかったPsycheな“International Feel”から始まるアルバム前半の流れはスタジオの中で魔法使いのToddが大暴れを予感させる。
続く“Never Never Land ”は美しいメロディーを歌い上げるToddのVocalに酔いしれる。けれどバックの演奏は変、そしてメドレーは予想もしない展開で続いていく。この流れが大好き。もう完全にアッチにいってしまっているToddのイカレっぷりが最高。A面は、とにかく、PunkだろみたいなナンバーからMusique Concrete風、ノスタルジックな愛らしいナンバー、そして早すぎたテクノ風まで音楽の振幅の大きさが半端ない。それを強引ながらも1つの流れとしてまとめあげていくところがタダモノじゃない魔法使いのTodd。
スケールの大きいSpacyな“Feel Internacionale”は後に結成するUtopiaを思わせるナンバー。
Soulfulな“Sometimes I Don't Know What to Feel”は大好きな曲。
そしてTodd節全開の小粋でPopな作品“Does Anybody Love You?”と続き、とうとうToddのルーツを披露する 圧巻のSoul メドレー“I'm So Proud: Ooh Baby Baby/La la Means I Love You/Cool Jerk”。ToddはCurtis Mayfield大好きなんでしょうな。そしてMiraclesやDelfonicsのナンバー。溶けてしまいそうな至福のひととき。女の子と一緒にうっとり聴いていると、いきなりノリの良い“Cool Jerk”に突入っていうところも最高。
最後の曲“Just One Victory”は月並みだけど感動する曲。ステージで、この曲やられたら、いつも子供の頃に戻って大喜びしてしまう。この曲ではToddもLiveで一段とEmotionalになるような気がする。
(Hit-C Fiore)