子供の頃から祭りが近づいてくると落ち着かない。
祭り、特に夏祭りは大好きだ。
今でこそ夏祭りといえば何はともあれ浴衣を着た美しい女性。
しかし今でも大事なのは祭囃子、そう太鼓だよ、太鼓。
子供の頃から、叩きモノを見るのも聞くのもやるのも大好きだった。
打楽器には無条件に反応してしまうのである。
そして先日、打楽器の祭典みたいな、このアルバムが無性に聴きたくなったのである。
でも探しても見つからず、やっと友人に貸していた事を思い出した。
それが、やっと返ってきたのである。
(Michaelありがとね。)
そう叩きモノ最高峰のKlaus Weiss率いるNiagaraの『Afire』である。
ドイツの叩き職人Klaus Weissといえば、Jazzのみならず様々なフィールドで幅広い音楽活動をしてきた人。
個人的にはSunbirdsというユニットがお気に入りである。
ピアニストRob Madnaと組んだピアノ・トリオも大人で良かった。
Jazz界でも相当の実績を残しているKlaus Weissだが、この手の叩き屋さんは色々なリズムに挑戦したいんでしょうな。
NiagaraはKlaus Weissがリーダーの主に太鼓屋さん主体のユニットである。
メンバーは流動的だがドイツの非常に面白い人脈が関わっているのがミソ。
Amon Düül II ~Gila~Popol VuhのDanny FishelscherやEmbryoのDave Kingが参加している。
Niagaraは全部で3枚のアルバムを発表しているがメンバーで固定しているのはWeissのみ。
2枚目の『S.U.B.』ではギターやエレピ、FlugelhornやTrumpetにFluteまで入ったカラフルな作品。
3枚目の『Afire』ではBassに叩き屋5人だけと再びソリッドな作品に戻っている。
『Afire』はNiagaraの3枚目のアルバムで73年作。
Klaus Weissのリズムの探求は続く。
彼が率いる叩き職人5人組がもう嵐のように叩きまくり大会。
BassでEmbryoのDave Kingが応戦するけれど、この人はFunkyなBassが実に良い。
それにしてもCongaにBongoにTimpaniと乱れ打ち、一心不乱に男祭り。
ミニマルでリズム主体のHouseやTechnoに通ずるTrans感がある。
勿論、単調なリズムだけではなくて実はLatinなノリやFunkにまで目配せしているのがニクイ。
Weissを中心にテクニックは筋金入りなので、もうBatucadaまで何でも来い状態。
Primitiveなノリで祭り男指数がガンガン上昇していく。
かと思えばオサレさん向けの音盤としても通用してしまうという何とも乙な作品である。
“Carnival”なんてガンガン打ってる曲はDJ さんには堪らないだろう。
カッコ良すぎ、気持ちよすぎ。
飛び交うBrakebeatで高揚感が身体の中をかけめぐっていく。
この作品に参加しているGeorge Brownは Amon Düül II とEmbryoのメンバーが中心のユニット?Utopia(最高!)に参加していた人。
この辺のドイツの音盤をフロアでガンガンかけるとみんな踊りまくり状態で気持ち良いっす。
いい汗かくのは最高ですな。
今夜あたりナイアガラで汗を流すのも悪くない。
夏は踊って気持ちいい汗かくのが一番かな。
Hit-C Fiore