帽子の下の煙/ウィスット・ポンニミット | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

変わった題名と舌を噛みそうな作者名のこのコミックは、今まで出会った事の無い、新感覚の、不思議な作品。

作者は1976年のタイ・バンコク生まれ。

タイの人だけあって、日本人の漫画と感覚が全然違う。

会話のテンポ・間・ストーリー展開・絵のタッチと、どれをとっても独特なのである。

どう形容して良いか難しいのだが無理して例えれば、

 ☆会話が少なく代わりに心情を語る部分が多い

 ☆1 男の子の話

   2 女の子の話

   3 二人の話

   という3部構成になっている

 ☆人物設定など詳細に描かれてなく、読み手に想像を委ねている

がフランス映画の様だ、と思った。


いわゆるボーイ・ミーツ・ガールものなのだけれど、他のものとは一線を画した斬新さがある。

この絵にして、このストーリー?!えっ、何このオチ?と驚きの連続なのである。

私は1回目に読んだ時は訳解らず、4,5回読み返してようやっと、作者が伝えたい事が理解できた、気がする。

そこで、なぁるほど、だから「帽子の下の煙」なんだ、と題名の持つ意味がわかったり。で、理解すると「とてもロマンティックなお話じゃない♪」と感動。

難解というより、日本人にはなかなか無い感覚なので。


うー、もうこれはほんと、読んだ人にしか解らないし、あまり内容を明かすとネタバレになっちゃうので、この辺で。

「こんな法則がある/似ている人同士は/かならず/出会う」

この一文の持つ意味が何とも深いのだ。

読んだ方いらしたら感想を伺いたいので、コメントをお気軽にお寄せ下さい!

 注:わかりやすいストーリがお好きな方には、お薦めできませぬ。

  byヴィヴィ