当代きっての人気作家が、志望動機や実際に応募した文学賞、デビューのきっかけなど、作家になるための方法を赤裸々に語るノンフィクション。
作家志望者必読の、様々なデビュー方法が具体的に学べる決定版。
収録されている作家さんがすごい。
若手からベテランまで、ジャンルもバラエティに富んでいる。
阿川 佐和子、石田 衣良、江國 香織、荻原 浩、北方 謙三、小池 真理子、
椎名 誠、白石 一文、辻村 深月、佐久間 文子、夢枕 獏、森村 誠一、
皆川 博子、道尾 秀介、誉田 哲也、藤田 宜永、高野 和明、朱川 湊人、
桜庭 一樹、北村 薫、角田 光代、大沢 在昌。
誰をとっても、「誰だよそれ」って作家が一人もいない。
その作家さんたちが、自分のデビューのきっかけや、作家という職業に対する思いなんかを、
飾らない言葉で書いてくれている。
特に森村誠一さんの作家になった動機はすげえなあと思った。
極上のエッセイ集である。
読書好き、本好きが嵩じると、自分でも書いてみたいという欲求につながるようだ。
本が好きだという気持ちは僕も負けていないつもりだが、
僕の場合は、それが「本を書く」のではなく「本を売る」という行為に発展した。
ストーリーテラーならぬ、ストーリーセラーになったわけだ。
(あ、うまいこと言ったよ?)
僕は本書をけっこう楽しく読んだが、だからと言ってこれが作家志望の人たちの参考に……
なるとはあまり思えなかったなあ。
エッセイとしては十分楽しいのだけれど。