手帳の売れ行き | 水底の本棚

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しがない書店員である僕が、
日々読んだ本の紹介や感想を徒然なるままに書いていきます。

書店のオシゴトの様子なんかも時々は。
本好きの方、ぜひのぞいてみてください。

出版不況と言われて早……何年だろ?


少なくとも、まだまだ新米書店員である僕には「本がアホみたいに売れる時代」の経験はありません。


文庫やコミックス、雑誌など単価がさほど高くないものはともかくとして、文芸書の売り上げの落ち込みは半端じゃありません。


持ち運びにも不便で高価。

そりゃ確かに「文庫落ちするまで待とうか」というお客様の気持ちはわからないでもないのですが……。


ただそんな中、ウチのお店では手帳の売上は、昨年対比で130%超


「1月はじまり」の手帳は終了し、今は「4月はじまり」の手帳が入荷していますが、こちらの売れ行きも悪くありません。



売上が上がるのは嬉しいことですが、なんでなんだろうなあ……と不思議に思っていたところ、手帳の版元さんがその答えを教えてくれました。


はい、みなさん。

3秒くらい考えてみてください。


3、2、1。はい。


それでは正解発表ー。







曰く、「不況のせいで会社が自前の手帳を社員に配るのをやめたから」



なるほどね。納得。


不況で売れなくなるものもあれば、売れるようになるものもある。


本は手帳のように必需品ではないからそう簡単にはいかないだろうけれど、でも不況のせいにして諦めてはダメだよなあと。


ちょっとそんなことを考えさせられた文芸書担当でした。