エレアは学校で勉強をしていた。


「エレ〜…さっき、Hのやつさ〜…気持ち悪い目でエレの事見てたよ〜。」

親友との会話、何気ない日常を迎える日々を過ごすエレアは、現実世界では、とても普通な女の子と同じ生活を送っている。


「…あれは見てたんじゃなくて、寝てたんだよ。」

エレアは意外と綺麗な女の子だった。


女子受けも良くて、イケメンと言われても不思議ではない顔立ちで、綺麗でもあり、カッコ良くも見える。


学校の授業が終わって帰宅すると、いつものように親友と次の休みの日にどこに出掛けるかの会話をする。


「そういえばエレ最近さぁ〜…部活も遊びも休まないで…真面目になったよね。」

エレアは部活も遊びも、たまにサボったりする子だった。


それが、レトロゲームを攻略し始めてから、性格も少し変わって、友達付き合いが良くなったみたいだ。

「最近、良く眠れるから、学校も部活もサボる必要無くなった。」


誰にも

レトロゲームの世界に入って、攻略し始めたから

という理由を相談出来てないエレアだった。


一軒家の二階建ての自宅に帰宅後、エレアは自分の部屋に入り、ドアの向こうに誰もいないかをチェックしていた。


「ハハハ…私がこの部屋に入った時点で、この部屋の外の世界は時間が止まってるから、私たちの秘密には誰も気づかれないよ…エレア。」

突然部屋の中から謎の男がまた現れた。


「アトランチスの謎攻略おめでとうエレア。」

ゆっくりな拍手をしながら祝福する謎の男。


「次の挑戦ソフトはファミコンのアフターバーナーだ…」


謎の男はアフターバーナーのソフトをエレアに渡す。


「…アトランチスの謎の時みたいに、自爆をしてワープするみたいなゲームじゃないでしょうね〜…」

アトランチスの謎で、クリアするまでとてつもなく苦労した経験から、少し疑心暗鬼になるエレア。


「このゲームは、シューティングゲームとして人気があったゲームだ…」

「アトランチスの謎のような世界とは全く異なるが、君の挑戦してきたソフトの中でも、あまり経験がないジャンルのソフトだ…気をつけて攻略したまえ。」


謎の男はなんだか、困らせるのが嬉しそうな感じでエレアに答えてくる。


「行く前に最後に聞きたいんだけど…」

エレアはアフターバーナーをファミコンにセットしてスイッチを押した所で質問をする。


「前に一緒に冒険したアタリを連れてくる事は可能なの?」

RPGツクールの世界で冒険を共にしたアタリの事が気になって仕方ないエレア。


「…可能だよ。願いとは関係なく、アタリを連れてくることは可能さ。」


エレアは笑顔になり、画面の向こうのアフターバーナーの世界に入る前に一言…


「私は女だって伝えといてよ。」

エレアとアタリは今後長く一緒に冒険する事になりそうだ…