6月28日の鈴木知事記者会見でJR東海丹羽社長の記者会見における発言について記者から質問が出た。

 

☆ふじのくにメデイアチャンネル ライブ配信

 

SBSテレビ

リニア新幹線の山梨県内の工事をめぐる、静岡、山梨、JR東海による3者合意。「水の回復措置」について、JR東海と静岡県の認識に違いがみられたことを受け、静岡県の鈴木知事は6月28日、JR東海に確認した上で「条件がつくものではない」との考えを示しました。

リニア工事めぐる合意で認識に違い 静岡県が文書で確認「合意事項以上の条件がつくものではない」JR東海が回答(静岡放送(SBS)) - Yahoo!ニュース

 

静岡新聞

 

 

☆三者合意

令和6年6月18日 山梨県内のリニア中央新幹線建設工事(南アルプストンネル)における静岡県の懸念に関して、三者(山梨県・JR東海・静岡県)で合意しました。

三者合意資料 (PDF 111.9KB)

 

 

☆アラカンおじさんのコメント

鈴木知事の定例記者会見における記者からの質問について確認してみる。

 

丹羽社長の記者会見で三者合意について

「リニア掘削工事によって生活環境や自然環境に著しい影響があり、かつ工事との因果関係が明確になった場合には田代ダム案の適応を含めて具体的な回復措置について静岡県と調整することになっている」という発言があった。

 

・三者合意で合意した健全な水循環の回復措置の内容は丹羽社長が言ったような内容になっているのか?

 

・健全な水循環の回復措置とは具体的にどういうことを指すという内容で合意したのか?

 

・丹羽社長の見解は静岡県として事実とは違うんじゃないかという認識を持っているのか?

 

・丹羽社長の発言は事実と異なる点があったということになる、県として改めて会見で丹羽社長に間違いの訂正を求めるとか文書で求める意向はあるのか?

 

・丹羽社長は何故条件にないこと、合意にないことをおっしゃったのかということに対して原因だったり、JRとしての表明はあったのか?

 

鈴木知事の答弁は公開されている動画(34:15~)で確認してもらえば分かるが、このことについて報道するマスコミがほとんどなかったのには矢張り・・・と感じた。

JR東海はもとよりメデイアにとっても触れられたくない触れたくない内容だったことと容易に想像がつく。

鈴木知事が言うように三者合意は公表されている内容のそれ以上でもそれ以下でもないのか・・・?

 

公開されている合意事項によれば

前提

静岡県は山梨県側へ流出した水に対して「静岡の水」という所有権を主張し、返還を求めるものではない。

水の流れ

① 従来から通常に流動している分

② 掘削等によって新たに流動することになる分

③ ②の水量はJR東海と静岡県が協力して推定する

合意

・ボーリング、先進坑、本坑掘削工事は②の水量の推定作業と並行して進めていく

・健全な水循環の回復措置は必要

(回復措置の内容は今後調整)

 

合意書は公開されていないので確認できないが、その内容は玉虫色で、解釈について齟齬が出る可能性は大きい。

結局、静岡県の専門部会で協議してきたことの追認であろうが、具体的姿は見えてこない。

そもそも、トンネル工事や調査で判る静岡側から山梨側へ流れ出る水は全て人為的結果(要因)であり、自然下での流量を測定(区別)することは不可能である。

 

極言すれば三者合意など全く意味を持たない