リニア静岡工区 着工へまた1つ前進 県がJRに「河川法」許可 川勝前知事が大井川の水量に影響があると認めず遅れの原因だった課題が解決 静岡 (Yahoo!ニューステレビ静岡)

 

リニア静岡工区のトンネル工事を巡り、静岡県は川勝前知事が認めてこなかった河川法に基づく大井川の利用をJR東海に許可しました。

 静岡工区を巡って、県とJRは着工の前提となる「自然環境保全協定」を締結していますが、トンネルは大井川などと地下で交差するため河川法に基づく県の許可が必要となっていました。

 こうしたなか、県はJRから申請があった大井川など3つの河川の土地の利用について、8月7日 河川法に基づき許可しました。 

河川法に基づく許可は川勝前知事が大井川の水量に支障があるとして認めず、静岡工区着工が遅れる原因の一つとなっていました。 

 

テレビ静岡( 8/12 配信)

 

☆アラカンおじさんのコメント

筆者は河川法の許可に関して8月8日に投稿した。

リニア「静岡県が河川法の許可」 | アラカンおじさんのブログ

 

テレビ静岡の記事が配信されたのは8月12日であることからニュースとしては随分遅いような気がするが、それはさておき、その内容がプロとしては一寸お粗末なような気がしたので今回はテレビ静岡の配信記事を検証してみる。

 

先般、テレビ静岡を称賛するような論調でブログを書いたが、今回の記事は批判の論調です。

リニア工事で消える巨木の森、自分たちの手で新たな森を | アラカンおじさんのブログ

 

静岡県は川勝前知事が認めてこなかった河川法に基づく大井川の利用をJR東海に許可しました

 

公益事業者が他人(行政)が管理する土地に構造物をつくる場合、河川占用や道路占用などの許可が必要です。

 

道路占用(36条2項)

道路管理者は、道路の占用の許可の申請があつた場合において、当該申請に係る道路の占用が第33条第1項の規定に基づく政令で定める基準に適合するときは、第32条第1項又は第3項の規定による許可を与えなければならない

 

河川占用等(24条、26条)

河川区域内の土地(河川管理者以外の者がその権限に基づき管理する土地を除く)を占用(法24条)しようとする者、または工作物を新築・改築し、あるいは除却しようとする者(法26条)は、河川法に基づき河川管理者の許可を受けなければならない

 

河川法申請の審査基準(静岡県知事)

https://www.pref.shizuoka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/053/267/kasensinsakijyun.pdf

 

【審査基準】法第24条(土地の占用の許可)

 ①占用主体、占用施設等が河川敷地占用許可準則(平成11年8月5日建設省河政発第 67 号)に適合すること。

 ②占用しようとする河川区域内の土地(河川管理者以外の者がその権原に基づき管理 する土地を除く。)の面積が適正に算定されていること。

【審査基準】法第26条第1項(工作物の新築等の許可)

 ①治水上又は利水上の支障を生じるおそれがないこと。

 ②社会経済上必要やむを得ないと認められるものであること。

 ③当該河川の利用の実態からみて、当該工作物の設置により他の河川使用者の河川の使用を 著しく阻害しないこと。

 ④当該工作物の新築等を行うことについての権限の取得又はその見込み、関係法令の許可、 申請者の事業を遂行するための能力及び信用など、事業の実施の確実性が確保されている こと。

 

河川管理者は基準に該当するかどうかを審査した上で許可するこ とができるか判断する。

 

ポイント

①道路管理者は許可しなければならない

②河川管理者は許可することができる

道路法では許可に関する説明は道路管理者に委ねられているが河川法では申請者に委ねられている。

これが道路占用と河川占用の大きな違いである。

 

検証

そのような観点からテレビ静岡配信の記事を検証する。

 

静岡県は川勝前知事が認めてこなかった河川法に基づく大井川の利用をJR東海に許可しました

 

川勝知事が退任したのは今から1年以上も前の事、後任の鈴木知事もその後、河川法に関する許可を認めてこなかった

 

トンネルは大井川などと地下で交差するため河川法に基づく県の許可が必要となっていました

 

トンネルは大井川などの河川区域に設置することから許可が必要になっていました。との表現が正しい

 

土地の利用について、8月7日 河川法に基づき許可しました 

 

一定期間、独占的に使用する場合については河川占用となるため河川の占用(24条)構造物の新築(26条)と表現すべきです。

河川は誰もが自由に利用できる公共の空間であり自由使用が原則ですが、その利用が流水や土地を排他的・継続的に使用するなど特定の場合には、河川法の許可等が必要となる

 

静岡県自然環境保全条例(24条)

 知事は、自然環境の保全のため特に必要があると認めるときは、宅地の造成、ゴルフ場の建設その他規則で定める開発行為であつて、その規模が規則で定める規模(5ha)以上のものをしようとする者と、自然環境の破壊の防止、植生の回復、緑地の造成その他自然環境の保全のために必要な事項を内容とする協定を締結するものとする。

 

知事の権限に関するまとめ

①中央新幹線建設に伴う知事意見に関する協議

②大井川の河川区域に構造物を建設するための河川占用

③自然環境保全条例の届け出、自然環境保全協定

 

知事の権限として、①国交大臣のリニア中央新幹線建設認可に関する事項、②河川区域に南アルプストンネルを建設し河川を占用することに関する事項、③5ha以上の土地開発を規制する自然環境保全条例に関する事項が知事の権限とされているが、テレビ静岡に限らず多くのメデイアはこれらを混在させて報道している。

なお、これらは守るべき重要事項が共通であることから、河川法に関する許可に関して自然環境保護協定の厳守を許可条件としている。

 

 

 

 

今日の一曲 ♪

人形の家 弘田三枝子

 

 

 

リニアの着工にGOサインが出ましたが、トンネル工事で出た土砂に埋もれてもうすぐ消えてしまう森があります。

静岡市が市民とともに、その森の姿を記録しています。

もうすぐ消えてしまう森。

先人が守ってきた“森の姿”を残す取り組みに同行しました。

トンネルを掘って出た土砂を永久的に置いておく「発生土置き場」が、大井川上流に6カ所できます。

 

7月19日、市民や企業などからの参加者が植生調査に訪れました。

燕沢の森には、静岡工区の発生土の97%にあたる360万立方メートルの土砂が置かれます。

木の種類を調べ、大きさを測り、記録。

 静岡市は増澤教授とともに、市民を募ってこの取り組みを3年前から毎年続けています。

JRは、盛り土に災害対策を施し、表面を通常の土で覆ったあと、緑化することにしています。 

発生土置き場周辺で採取された種子を育て、元の森に近い環境に戻そうとしています。

調査が終わり、結果を集計してみると、見えてきたことがあります。

ただの自然林ではなく、昔、人が手をかけて大切に守っていた森だということが、データから見えてきました。

工事が終わったとき、以前よりさらに素晴らしい森にすることが、自然に手を入れる私たちに課せられた責任です。

(Yahoo!ニュースよりテレビ静岡の記事抜粋)

 

 

☆アラカンおじさんのコメント

テレビ静岡の夕方の情報番組「ただいま!テレビ」で8月6日に放映されたものだと思います。

テレビ静岡のリニアに関する報道は独自の視点が強く、筆者には批判的な面も多々見受けられました。

今回の記事は新しい視点で纏められており、リニアに関心のある人たちに是非参考にしてほしかったので当ブログで紹介させていただきました。

工事完了後の自然回帰(緑化)に関して注目した記事は珍しいです。

 

発生土置き場の計画(JR東海資料抜粋)

立地計画

・発生土置き場は、土砂崩壊などが起きないよう地質調査に基づき安定した地盤の 上に発生土を置くことで計画しています。併せて、盛土の開始位置を官民境界か ら10m程山側に引き下げることで、大井川の氾濫時にも盛土が流出しない位置 として計画しています。

・発生土置き場の河畔部には、重要種オオイチモンジの食草であるドロノキ群落が 存在していたため、この群落を回避する形で発生土置き場を計画しています。

 

 

発生土置き場における管理

・発生土置き場(通常土)における管理のイメージを図 20にお示しします。降雨 時等において発生土置き場から発生する雨水等の排水は、沈砂池等により適切に 処理したうえで、河川へ放流します。 

・発生土置き場(通常土)については、盛土を行う際、一定の高さごとに小段を設 けて盛土していきますが、小段毎に排水溝や集水枡を設置するほか、縦排水によ り雨水等が発生土に浸透する前に沈砂池に集め、降雨時等における濁水の発生自 体を抑制してきます。また、盛土内の排水計画について、現地盤に地下排水工を 設置するとともに、降雨等が盛土内に湛水して盛土が崩れないよう、小段部分に 水平方向へ水を排水できるような設備を設置するなど、設計を進めていきます。

・沈砂池や排水設備は、点検・整備を行うことで、性能を維持するとともに、降雨 時等の排水時における処理状況を定期的に確認します。 

・以上のとおり、河川放流前の水質管理を前提としていますが、大規模な降雨があ った場合などには、現地状況の確認を実施します。

 

工事完了後の対応

・発生土置き場の造成完了後は、土砂流出防止に有効なのり面緑化を早期に実施し ます。緑化されるまでの期間においても沈砂池を設置すること等により、濁水等 の流出防止を図っていきます。 

・発生土置き場の維持管理は、工事完了後も将来に亘って当社が責任を持って行っ ていきます。

 ・また、排水放流先河川における水質の測定についても、工事完了後の将来に亘っ て、実施していきます。

 

 

 

 

今日の一曲 ♪

愛して愛して愛しちゃったのよ

和田弘とマヒナスターズ&田代美代子

 

 

 

静岡県は8月7日付で、本坑のトンネルなど本体工事に関する河川法の許可を出したと発表しました。

リニア中央新幹線静岡工区の本坑・先進坑のトンネルや非常口トンネル、湧水を大井川へ流すための導水路トンネルの建設に伴う河川法上の許可です。

JR東海から申請があった大井川と西俣川、奥西河内川の3つの一級河川と地下で交差する合わせて6か所の占用と工作物の新築などを許可しました。

占用の期間は2026年8月7日から2036年3月31日までです。

リニア静岡工区に関して県が締結や許可するものはすべて出そろった形となり、主な法令手続きは静岡市の盛土規制法に関する許可を残すのみとなりました。

 

静岡放送

 

 

河川法の許可

河川区域内で土地の占用等を行う場合や、河川保全区域内での工作物の設置等を行う場合は、河川法の許可が必要です。

土地の占用(第24条)工作物の新築等(第26条)土地の掘削等(第27条)保全区域内の工作物の新築、土地の掘削(第55条)などが許可の対象です。

占用の許可の期間は原則、公共公益施設等の占用は10年以内、その他の占用施設は5~3年以内で、河川の状況、占用の目的及び態様を考慮して決めます。

占用期限終了後は再度継続占用の申請手続きが必要です。

 

 

 

今日の一曲 ♪

愛の奇跡 ヒデとロザンナ