川勝知事が辞任することでリニア中央新幹線静岡工区が見通せるとの認識がネット社会では広がっている。

沿線の自治体からも川勝知事批判が後を絶たない。

誤ったメデイア記事に洗脳されてしまっているものと思わらずを得ない。

これは、静岡県内の事情をご存じないことが原因だろう。

 

県知事選での立候補者名がマスコミでは予想されている。

西部地区代表:鈴木康友氏 中部地区代表:大村慎一氏

東部地区代表:渡辺周氏

いずれも川勝知事と何らかな関連がある人たちである。

この中に「私はリニア推進論者です」といって割り込んで当選することなど奇跡中の奇跡と言えるだろう。

 

県知事選を予測するうえで県内事情について解説する。

 

☆歴代静岡県知事西部中部東部

⑳ 川勝平太(無所属)  次 岩井茂樹(自民党推)

⑲ 川勝平太(無所属)  次 溝口紀子(無所属)

⑱ 川勝平太(無所属)  次 広瀬一郎(自民党支)

⑰ 川勝平太(民社国推) 次 坂本由紀子(自公推)

⑯ 石川嘉延(自公推)  次 吉田寿明(共産推)

⑮ 石川嘉延(自公推)  次 水野誠一(無所属)

⑭ 石川嘉延(自民社公) 次 島野房巳(共産党)

⑬ 石川嘉延(自民社公) 次 坂田博嗣(共産党)

⑫ 斎藤滋与史(自民社公)次 坂田博嗣(共産党) 

⑪ 斎藤滋与史(自民党) 次 脇洵(共産党) 

⑩ 山本敬三郎(自民党) 次 田代博之(無所属)

⑨ 山本敬三郎(自民社公)次 田代博之(無所属)

⑧ 山本敬三郎(自民党) 次 永原稔(無所属)

⑦ 竹山祐太郎(自民党) 次 松本広(社共推)

⑥ 竹山祐太郎(自民党) 次 遠藤虎松(無所属)

⑤ 斎藤寿夫 (自民党) 次 佐藤虎二郎(無所属)

④ 斎藤寿夫 (無所属) 次 竹本孫一(社会党)

③ 斎藤寿夫 (無所属) 次 矢野兼三(無所属)

② 斎藤寿夫 (無所属) 次 長谷川保(社会党)

① 小林武治 (無所属) 次 中村兼文

 *川勝氏は浜松で勤務・小林氏は長野出身官僚

 *過去の静岡県知事は中部地域からは出ていない

 

 静岡県は遠江駿河伊豆の3県で構成されています。

そして、マスコミは静岡市にあるので静岡市視点の記事が多いです。

 過去には東部地域が県政の中心でした。 

最近では県西部出身の知事が続いているので県中部の反発が知事と議会の対立に繋がっています。

 メデイアはリニア問題をめぐる対立が争点になるとの論点で報道していますが、それは正確ではありまりません。

 

 やらまいかの浜松(地方分権)、やめまいかの静岡(中央依存)の文化的違いだとみれば分かりやすいです。

川勝知事の対抗馬だった自民党推薦候補岩井氏は国交省の姿勢を批判し、場合によっては中止やルート変更もあり得ると踏み込んだ発言をしています。

 

 静岡空港の発想は西部から沸き上がったもので、中部、東部が共闘して現在地(牧之原台地)が選定されました。

 浜松医大を誘致したのは西部出身の知事で、静大と医大の合併を進めているのは浜松市などの西部です。

これに反発し、合意を反故にしようとしているのが静岡市(静大)です。

最近では県営野球場建設で西部と中部で対立しています。

 

 従って、自民党はリニアに賛成野党はリニアに反対との単純な発想は静岡県政をご存じない方の考えです。

 

 経済中心の地浜松は地方分権を求め、文化中心の地静岡は中央集権を求めているとも言えます。

地方分権か、中央集権かが本来の対立点になると思います。

 静岡県民はどちらを支持するのか?・・・これが誰が当選するのかの判断基準になります。

 

 静岡で早々に、着手しても日本一地層が複雑だと言われる南アルプストンネルがJR東海が計画する10年余りで完成することなど奇跡中の奇跡だと言わざるを得ません。

 ならばどうするのか? 本来伝えるべきメデイアの使命はこれを追求することだと思います。

 

今回の川勝知事辞任劇リニアを巡る批判は2点です。

①川勝知事が辞めなければ批判は無くなならない。

②川勝知事を応援してきたのに投げだした。

 

別の言い方をすれば経済か環境かの選択とも言えます。

 

従って、次の県知事は①及び②を満足させる必要があります

これは相反することから大変難しいです。

 

県内外のリニア推進者を刺激させないように、大井川の水と自然を守っていく。

 

いずれにしてもリニア推進論者が当選することは無いでしょう。

 

川勝知事が作った道(協議体制)を一歩一歩クリアしながら進んでいくしかないんです。