3月29日、リニア中央新幹線静岡工区モニタリング会議が開催された

 

 

☆主な議題

①JR東海丹羽社長挨拶

②工事計画の説明

③JR東海と静岡県の対話

④現地視察

⑤オブザーバーからの意見

 

☆アラカンおじさんのメモ

・着工から完了まで10年を予定していた

(2017年着手、1027年12月完了)

・8つの切り羽が同時に動くと錯綜する

・静岡工区は下り勾配で掘っていくので注意が必要

・ボーリング中の湧水も確認していく

・高速先進ボーリング、コアボーリングをセットで行う

・専門部会と県担当者の対話の違いは

・県専門部会は知事に諮問する形になっていない

・工事のために抜く水と命のための水との認識の違い

・静岡市とJRとの協議は進んでいる

 

報道されていない内容もあり議論の内容が理解できた

マスコミの報道は静岡で工事ができないので開業を断念とする記事しか書けないのか?

 

☆マスコミの報道

静岡第一テレビ

 

静岡朝日テレビ

 

テレビ静岡

 

SBSテレビ

 

中央のテレビ局は

日本テレビ

 

TBSテレビ

 

フジテレビ

 

テレビ朝日

 

テレビ東京

 

 

新聞報道では

朝日新聞

 

読売新聞

 

共同通信

 

 

 

静岡新聞

 

 

☆こんな記事もあるが

樫田秀樹さんが伝える遅れているのは静岡だけではない

 

☆アラカンおじさんのコメント

正直、メデイアの一斉報道に吃驚した。

そして、各メデイアはその理由を静岡県が認められないからとJR東海の主張を掘り下げもせずそのまま伝えている。

こんなことなど取材していれば前もって当然予想できたことでありメデイアが吃驚したことに吃驚した。

更に吃驚したことは川勝知事がこの場に及んでも部分開業に関するコメントをしたことである。

その理由は各メデイアが静岡県が認めないからとの論調に自然的に反応して発言したものと想像がつく。

部分開業の話は元々、JR東海の葛西元会長の発案によるものでその後、JR東海では否定されている。

従って、リニア中央新幹線工事が行き詰ればJR東海側から1っの案として持ち上がってくることは想像できる。

よって、川勝知事が言及すべき問題ではない。

 

ここまでは、マスコミの報道についてのコメントだが、報道されなかったモリタリング会議から見えてきたことを検証してみる。

最大のポイントはリニア中央新幹線南アルプストンネル工事は10年では完成できないということであろう・・・

オブザーバーの静岡県(森本部長)が発言した「水を抜いて工事を安全に進めたいJR東海水を保全して住民の命(生活)を守りたい静岡県との間には水に関する認識が異なる」とした点に注目すべきである。

言い換えれば静岡県とJR東海は対話することで政治的な合意点を見つけることが必要になるということになる。

その点からしても許認可権のある静岡県を差し置いて先に島田市長等に面会し大井川流域の首長は了解していると報道されたたJR東海の姿勢は問題を複雑にしてしまった。

 

さて、本題だが静岡工区はマスコミが伝えるように10年の工期で完成できるだろうか・・・?

JR東海の発言からしてもかなり厳しいと認識すべきである。

今回、工事計画(手順)が公表されたことでかなりタイトな工程を組んでいることが分かってきた。

愛知県などリニア沿線自治体の期待がプレッシャーとなっていることがその理由として想像できる。

 

筆者が公開されているモニタリング会議を視聴した内容から判断すれば、着工から完成まで15年は掛かるとみるのが妥当であるとの結論に行き着く。

それも高圧大量湧水に遭遇せず、崩落などの大事故に遭遇しなかった場合である。

さすれば、大阪開業の2037年と重なる。

順調でなければ20年の工期も否定できず、最悪の場合には部分開業やルート変更等の検討も話題になるだろう・・・

 

ボタンの掛け違いはリニア中央新幹線の沿線とされず、協議に参加しなかった静岡県内にルート選定したことにある。

実験線から延伸し、静岡・山梨・長野の県境付近を静岡を避けるルートとして選定していれば、分水嶺とも矛盾せず大井川の水問題にも発展しなかったということである。

リニア中央新幹線の利益を直接得られる長野・山梨であれば政治的決着で大きな問題に発展しなかった可能性は大きい。

静岡県にはメリットはないがデメリットは担えと言う論理は乱暴すぎる。

 

科学的エビデンスの限界も見えてきたので、地元貢献や何かあった場合の補償の保障などと静岡県民の理解が得られるような政治的な次のステージに移っても良い時期になった。

科学的エビデンスをいくら追及しても問題は解決しないことを有識者会議は教えてくれた・・・。

 

早期の南アルプストンネル着工のためには静岡県が何を望んでいるのか?を理解するためJR東海社長は許認可権のある静岡県(知事)の意向を聞く場面を模索すべきである。

 

マスコミを通訳とする考えを捨てた時道は開ける・・・

 

リニア中央新幹線(品川~名古屋)

・2010年、2027年に開業延期を公表

・2011年、南アルプスのルートを決定

・2013年、環境影響評価準備書を公表

・2020年の段階では工期を7年半と見込んでいた

 

JR東海は中間駅の位置やルートも決まっていない段階に決めた2027年開業に束縛されてきたことになり、今になってやっと修正したことになる。

その理由が静岡県が着工できないのでとは違うだろう!

2010年に公表した2025年から2年延ばして2027年と決めたJR東海の計画には根拠が乏しかったんだよ

 

 

 

政府も部分開業に期待した

 

 

JR東海は2025年開業を目指していた

 

川勝知事もリニアに期待していた

 

諏訪ルートや大井川の水に影響ないルートを選んでいたら、2027年開業には間に合っていたであろう・・・