村田鉄道局長は7日、県庁を訪れ川勝知事と国交省有識者会議の中間報告書について意見交換した。

 

マスコミ各社はどのように報じたか・・・

 

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日経新聞

 

 

静岡新聞

静岡県と国 リニア報告書巡り認識隔たり 国交鉄道局長、47項目「全て対策明示」 知事と面談|あなたの静岡新聞 (at-s.com)

 

☆アラカンおじさんのコメント

公開されている国交省ホームページを引用

 

リニア中央新幹線静岡工区に関する報告書(令和5年報告) ~環境保全に関する検討~ 概要 

1.環境保全に関する議論の経過 

(1)環境保全有識者会議について 

(2)ヒアリング等を通じた環境保全に関する論点の整理 

2.トンネル掘削による南アルプスの環境への影響と対策 

・生物への影響の前に変化する物理的環境等に着目してモニタリングを行うことで、迅速な保全措置の実施及 びそのエリアの生態系全体に与える影響の最小化を目指すこととする。

 2.1 トンネル掘削に伴う地下水位変化による沢の水生生物等への影響と対策 

(1)影響の予測 

・35の沢*1のうち、主要な断層とトンネルが交差する箇所の周辺の沢において、流量が減少する傾向が確 認され、その他の沢については、流量変化の傾向は確認されなかった。

 ・重点的にモニタリングを実施する11の沢を選定した。

 (2)保全措置、モニタリング

 ・高速長尺先進ボーリングの結果等を踏まえ、流量減少を低減するため、断層とトンネルが交差する箇所及 びその周辺地山に対して事前に薬液注入を行うこととした。

 ・トンネル掘削前、掘削中、掘削完了後のそれぞれの段階について、35の沢のモニタリング計画及び環境 保全措置(回避

・低減措置等)を整理し、これらに基づき、降水量を計測しつつ、継続してセグメント (河道区間)スケール*2 の沢の地形(伏流区間の割合)の調査、沢の流量、水温、水質の計測を行い、重 要種の生息・生育状況の現地調査、水生生物の詳細調査を実施することとした。

 ・重点的なモニタリングを実施する沢については、リーチ(蛇行区間)スケール*3の生息・生育場(河川形 態、伏流状況、水位等)や、流量変化に影響を受けやすいと考えられる生物の生息状況の現地調査も実施 することとした。

 ・環境保全措置及びモニタリング計画は、事前の予測に基づくものであることを考慮し、高速長尺先進ボー リングの結果や沢のモニタリングの状況等を踏まえ、必要な見直しを行うこととした。

 2.2 トンネル掘削に伴う地下水位変化による高標高部の植生への影響と対策 

(1)影響の予測・評価 ・高標高部の植生への水分の主な供給経路は、地下深部の地下水ではないと考えられ、トンネル掘削に伴う 地下深部の地下水位変化によって、高標高部の植生には影響が及ばないと考えられる。

 (2)モニタリング ・掘削中及び掘削後も含めて現地の植生の状況等を継続してモニタリングすることとした。 

*1 環境影響評価手続きの中でトンネル掘削工事により影響が生じる可能性があると想定された範囲の沢のうち、作業員の安全性や現地の環境を考慮のうえ選定。

 *2 セグメント(河道区間)スケール:流路幅×103~102程度の流路長の空間スケール。日本の場合は平均河床勾配が同一な区間として定義される場合が多い。

 *3 リーチ(蛇行区間)スケール: 流路幅×101程度の流路長の空間スケール。0.5~1蛇行区間。

2.3 地上部分の改変箇所における環境への影響と対策 

(1)作業ヤードから大井川等へ放流するトンネル湧水等による環境への影響と対策

 ・水質について、条例の基準よりも厳しい基準等で管理し、更に濁りを低減するため、沈砂池を経由させる などの保全措置を講じ、将来にわたって継続してモニタリングを行うこととした。

 ・水温について、水温変化の回避・低減措置等を講じることとし、沈砂池での曝気による冷却、湧水と積雪 の混合による冷却等を行うこととし、将来にわたって継続してモニタリングを行うこととした。

 (2)発生土置き場による環境への影響と対策

 ・自然由来の重金属等を含む要対策土置き場について、「建設工事における自然由来重金属等含有岩石・土 壌への対応マニュアル」(国土交通省)に基づき、二重遮水シートによる封じ込め処理を実施することと した。

 ・無対策土置き場の護岸については、河川との離隔を十分に確保した上で、100年確率の流量が大井川で 流れた際の水位の高さを考慮した設計とし、鋼製枠で通水性を確保する構造とすることとした。

 ・発生土置き場等の地上部分においては、南アルプスの植生を考慮した緑化などに取り組んでいくこととし た。

 ・排水設備については、100年確率降雨強度に2割の余裕を見込んだ設計とした。 

3.まとめと今後に向けた提言

 ・トンネル掘削前にベースラインデータを収集し、工事前の自然環境を踏まえた上で、論点ごとに、影響の予 測

・分析・評価、保全措置、モニタリングのそれぞれの段階で実施すべき事項を予防的に行い、結果を各段 階にフィードバックし、必要な見直しを行う、いわゆる『順応的管理』で対応することにより、トンネル掘 削に伴う環境への影響を最小化することが適切。

 ・トンネル掘削に伴う環境への影響を最小化するためには、高速長尺先進ボーリング等で断層の位置や地質、 湧水量を把握し、その科学的データに基づき、断層とトンネルが交差する箇所及びその周辺地山に対して事前に薬液注入を行うことで、トンネル湧水量を低減することが重要。 

・管理流量等の範囲を逸脱するような事象が発生した場合は、躊躇なく工事の進め方を見直すことが必要であ り、科学的・客観的に対応策を検討し、関係者間で連携して対応することが重要。

 ・は、科学的・客観的な観点から、環境保全措置、モニタリング等の対策が着実に実行されているか等につ いて、継続的に確認することを検討するべき。

 ・JR東海は、環境保全措置やモニタリング等の対策に全力で取り組むと共に、地域の関係者との双方向のコ ミュニケーションを十分に図ることが重要であり、南アルプスの環境保全の様々な取組みに積極的に貢献することが期待される。

PowerPoint プレゼンテーション (mlit.go.jp)

 

今回の会談は公開しておらず、マスコミ報道も様々な視点から報道されているので内容についてのコメントは控えます。

只、マスコミの報道から受け取る印象からはマスコミが伝えるほど認識に差はないように感じました。

国交省の公開している議事録とメデイアの報道内容にこそ齟齬があるように感じました。