1月29日、川勝知事の定例記者会見が開催され、記者から1月24日のJR東海の記者会見で川勝知事が名指しで批判されたことについての質問があった。

 

知事定例記者会見 2024年1月29日 (youtube.com)

 

☆質問項目

幹事社(NHK)

・有識者会議の座長と静岡市長の面会についての所感

・JR東海の「事実と異なる発言に困惑している」について

静岡朝日テレビ

・JR東海からの知事についての注文について

中日新聞

・事実はこうだが私の考えはこうだと使い分ける考えは

テレビ静岡

・知事の発言は事実誤認だと言っている

SBSテレビ

・近々予定されていることは何かあるか

朝日新聞

・マスコミを通じて言い合っていると感じる

日経新聞

・工事ヤードが遅れているのは県の許可が出ないから

 

☆報道記事

SBSテレビ

リニア「南アルプス工事ができないのはJRが言っている 事実誤認ではない」川勝知事 JR東海の指摘をさらに否定 「私はJRの立場で発言」とも (静岡放送(SBS)) - Yahoo!ニュース

 

テレビ静岡

【リニア】川勝知事「事実誤認などしていない」 JR東海の“事実誤認”指摘に反論 静岡(テレビ静岡NEWS) - Yahoo!ニュース

 

静岡第一テレビ

【リニア】前週のJR東海異例の反論会見に対し知事「事実誤認ない」と反論…かみ合わぬ状態続く(静岡県)(Daiichi-TV(静岡第一テレビ)) - Yahoo!ニュース

 

静岡朝日テレビ

JR東海の反撃姿勢に川勝知事も応戦「職員との情報共有に問題が生じたことはない」(静岡朝日テレビ) - Yahoo!ニュース

 

NHK静岡

リニア JR東海の反論に川勝知事が反論|NHK 静岡県のニュース

 

日経新聞

静岡・川勝知事「1つのアイデア」 リニアの誤認認めず - 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

産経新聞

「どういう工程で進めていくのか誰も分からない」 川勝知事、リニア問題でJR東海の指摘に反論(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 

静岡新聞

 

アラカンおじさんのコメント

「どのことが事実誤認なんですか?」「事実誤認はどれが事実誤認なんですか?」「事実誤認という言葉が独り歩きしないように」と語気を強める場面も… (テレビ静岡)

 

誰一人、どの部分が事実誤認だと説明できない。

しかし、マスコミは事実誤認だという言葉を躊躇なく使う。

 

JR東海の会見は公開されていないので全編見ていないが、マスコミ報道では事実誤認だという言葉は使っていない。

要するに事実誤認はマスコミが安易に表現したに過ぎない。

さらに言えばマスコミが使う、事実と真実の違いが記者さんには理解されていないと思う。

もし、川勝知事が事実だと認識して発言したのであればそれは川勝知事の解釈であり、それをもって真実という。

事実とはだれもが認めるものであり、様々な解釈を伴う真実とは明らかに違うものである。

正確に伝えることが求められるマスコミには言葉の持つ大切さを自覚してほしいものだ。

今回の記者会見では「事実誤認」の解釈が注目された。

マスコミの表現(認識)は不正確だった。

当ブログではマスコミの報道が解決に向けて妨げになっているとの論調で記事を書いてきた。

 

・JR東海の葛西会長が最初に山梨~神奈川県駅の先行開業に言及したとする事実

・JR東海の山田社長が「リニアは絶対にペイしない」と発言した事実

・JR東海と協議しているのは中央新幹線対策本部(本部長森副知事)であり、川勝知事ではないという事実

 

もし、メデイアがこれらの事実を意識して記事を書いていたら、これほどの混乱には発展しなかったであろう。

 

事実とは単語みたいなもので組み立て方によってはどのような論調の記事も書けるということである。

 

マスコミは事実誤認などとする言葉を安易に使うのを止めてもらいたい。

事実誤認しているのはマスコミそのものであるから・・・

 

マスコミ報道の影響で雪解けかと思われた静岡県とJR東海との関係も歯車が逆方向に回りだしてしまった。

責任はマスコミにもあると言っても過言ではないだろう。

合意に向かって歯車を正常化させるためにはマスコミの姿勢が変わらなくてはならない。

東京から実情を知らないど素人のコメンテーターを招いて番組が注目されるからと得意がっていてはだめだ・・・

 

 

フリーアナウンサー馬場典子さんのコラム

「ミステリと言う勿れ」

最初に強く印象に残ったのが、「真実と事実」の話です。

何年か前のあるニュースで、当事者の口から「真実」という言葉が繰り返し出てきて、印象に残りました。真実の方が事実よりも本当のことのような響きを持っているけれど、その時はっきりと認識できました。「真実」は、人によって見え方や捉え方が変わるもので、「事実」は、揺るぎようのない、実際に起こった客観的な出来事のみを指す、ということを。やっかいなのは、「事実」とは時に異なる「真実」が、必ずしも「嘘ではない」という点で、むしろ、「当事者にとっては」嘘ではないことの方が多い気さえします。

そして、報道する側も、受け取る側も、まずこの違いを知っていること。さらに、情報の中のどの部分が揺るぎない「事実」であり、どの部分が不確かな「真実」を含んでいるのか、を意識して見極めること、が大切だと感じました。
この作品では、「真実は人の数だけある」とも語られています。

「真実」と「事実」の違いとは?報道視点で考える | フリーアナウンサー馬場典子のコトノハノコト | mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!

 

☆事実誤認とは

事実を誤って認識すること、物事を間違えて実際とは異なる内容と理解することなどを意味する表現。

☆事実とは

揺るぎようのない、実際に起こった客観的な出来事のみを指す言葉

 

従って、事実誤認しているのはマスコミそのものであり、誤ったメッセージを伝えていることになる。