2001年宇宙の旅
アーサー・C・クラーク
ハヤカワ文庫
映画の方が超有名な為、クラークの中では一番知名度のある作品。
第一部は、ヒトザルの場面から始まる。ヒトザルは最初のうちは、武器の使い方すら分からずに木の実などを採って襲ってくるけものに怯えながら、日々の生活を営んでいた。
ところがある日、<月を見るもの>と呼ばれるヒトザルが群れをひきつれて川へ向かう途中、背丈の三倍はある角張った縦長の厚板を発見する。
その厚板<モノリス>は、催眠術によってヒトザルをドラムの音で踊らせ、肉体を精査し反応を調べたりしていた。
そして、<月を見るもの>は脳に命令を受けて、石をモノリスの的に向かって投げる。
続いて群れのヒトザルも石を投げ始める。
こうして、武器の使い方を覚えた<月を見るもの>は石のハンマーを使用してイボイノシシの捕獲に成功する。
そして、武器は進化して石の棍棒、歯の鋸、角の短剣などが発明されていった。
そして、二つの天敵、豹と川向こうのヒトザルの群れも倒すに至るようになった。
ヒトザルは道具を使う事によって腕が伸び、牙が縮んで鼻口部が引っ込み顎は優美になり、口から複雑な音声を作り出しヒトに進化していった。
言葉を使う事により知識を次の世代に受け渡す事が可能となり、過去を手に入れる事が出来るようになった。
ヒトは火を制御し農耕を行い粘土やパピルスに記号を記した。そして、哲学や宗教を発明した。
武器はどんどん進化し槍、矢、銃から誘導ミサイルを作り出し今に至るのであった。
第二部で宇宙の旅が始まる。
旅に出るのは、デイウッド・フロイド博士で火星へ一度、月へは三度行っているベテランである。
月では、情報が遮断され伝染病が発生したという噂が流れている。
フロイドを乗せたロケットはまず宇宙ステーションにドッキングする。
その後、月にあるクラビウス基地に向かう。
TMA1とはティコ磁気異常1号の略でモノリスの事であるが、これは300万年前に埋められ地球外知的生命の存在を立証する証拠となっている。
これが通信遮断を起こしている原因になっている。
そして、ディスカバリー2号で木星へ向かう事になるのだが、そこでは宇宙船ディスカバリー号で冷凍睡眠になっているボーマン船長が待ち受けている。
2001年宇宙の旅の中盤は木星から土星の旅となっており、地学の知識に関しては興味が薄いので読んでいてダルくなってしまった。
ただ一つ重要なシーンは進化した人工知能HALの反乱であろう。
HALが人間を殺害するという事は最初、誰もが考えもしなかった事だ。
どういう理由で反乱を起こしたのかという事さえ解明されない。
その後、ボーマンはゴールである土星の衛星であるヤペタスにたどり着く。そして、スターゲートに侵入した。
(2011~2014年頃、執筆)