メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット
伊藤計劃
角川文庫
PS3のゲームのノベライズ。
ゲームに合わせてストーリーを書くという通常のノベライズにしたくない、という伊藤計劃氏の考えで、文章が非常に緻密で重厚なものになっており、再読に耐えるクオリティーになっている。
メタルギアシリーズ未プレイの為に分かりにくい部分が途中に結構ありましたが、そこはフォローもきちんとなされているよう。
では、本題。
スネークは、民間軍事会社(プライベートミリタリーカンパニーPMC)のオペレーターであった。
戦争は国家や思想や資源や民族の為でもなく、経済活動の一つであった。
戦争経済は右肩下がりの石油経済を補填する意味もあった。
そして、ID登録された兵士達はID登録された武器や兵器を使い、体内のナノマシンも兵士達を管理していた。
遺伝子、情報、感情、戦場の制御と全ては監視させられていた。
スネークの身体は、特定の人間だけを選択的に殺す事の出来るウィルス、FOXDIEに蝕まれていた。
スネークは、見た目は70歳を越しているというのに実際はまだ40代、心臓は伸びきったゴムのように肥大し体の隅々まで血液を回す出力が得られず、肺は繊維化して充分な酸素を取り込めない。
あと1年位の命だというのに、それでも戦おうとしていた。
ビックボスが設立した傭兵派遣会社「アウターヘブン」のリキッドを暗殺する為に。
戦場で使用する武器はID制御されており、兵士もナノマシン注入によりID管理されており、IDが一致しないと武器が使用出来ないようになっていた。
だが、武器洗浄屋は、ID登録されている武器をロンダリングして通常使用可能な状態にして売り飛ばす商売を行っていて、スネークはそういった武器を利用していた。
「愛国者達」の目的は、戦場を管理するだけではなく、全世界のID統制、それを利用した情報操作、経済操作といった目的があった。
(2011~2014年頃、執筆)