――それでは、貝喰(かいばみ)の池へと向かいます。
テクテク歩いて5分ぐらい。
まずは、魚籃(ぎょらん)観音菩薩。
今回は中が開いてました(開いていない場合もあるので)。
魚籃観音(ぎょらんかんのん)は、三十三観音に数えられる観音菩薩。
中国・唐の時代、魚を扱う美女で、
法華経を広めるために現れた観音とされているようです。
この観音を念ずれば、羅刹・毒龍・悪鬼の害を除かれ、
日本では中世以降に厚く信仰されたとか。
魚籃(魚を入れる籠)の中にはお魚さん(鯉かな?)。人面魚だったりして(笑)。
そして人面魚の棲む池へ――。
1990年(平成2年)、写真週刊誌『フライデー』が、
ここに棲む人面魚を掲載したことがきっかけとなり、
ワイドショーでも話題となって全国に人面魚ブームを巻き起こします。
ちなみに人面魚は、4~5匹程いるそうです。その内の1匹(2枚目上段)。
この日は池に着いたとたん雨が降ってきて、
生き物たちも浮かんでこないので確認できず。
しかし雨は、龍神様からの歓迎とも言われています。
その証拠に、池の中央でちょうど大きな丸い波紋(1枚目)が……な~んて。
二龍神(父と娘)が今でも棲んでいると伝わる貝喰の池。
そしていつも気になる、貝を喰らう池とは……。
貝はUFOにも例えられるので、もしかしたらこの中に基地が……な~んて。
そしてこの木が、まさに水中に入ろうとする龍にも見えてきます。
鹿にも見えますが、『もののけ姫』のシシ神様がデイダラボッチに変身して、
グイ~ッと下に屈んでいくシーンにも似てますね。
おや……?
増水して階段の上にまで水がきていました。鯉たちはこちら側にいたようです。
そして、いつも気になる鳥居の横の雨乞いのような石。
右の石をよく見たら、貝かコマの様な絵が刻まれてある……?
貝喰の池だから……? よくわかりませんけども。
池の水は、鳥居の下にまで……。こうした増水はたまにあったりするのでしょうね。
水の神様を祀る場所なので、いっそう神秘的な心地が致しまする。
来~い、来い鯉。実はこの鯉ちゃんたちも、龍の使い。
天気がいいと、木材の上に連なるカメやスッポンの皆さんはどこへやら……。
龍神堂。水滴がついてしまったバージョン(左)と、拭き取ったバージョン(右)。
ここにも蛇紋石がありました。
鯉のえさも売っています。そして、二龍神を祀る本堂内。
さらに裏に回ると――、
お水取りひろば。
貝喰池に注ぐ竜王沢から流れる清水を汲み、
龍神に捧げる立春恒例の行事が毎年2月にここで執り行われています。
落ち着くいいお庭。
そして、奥の院(奥宮)もあります。
正面より。手前の大香炉の文字を読むと、「常磐市湯本町 三つ山物産株式会社」
と読めます。現在の福島県いわき市にある湯本温泉がある辺りのようですが、
2006年公開映画『フラガール』の舞台にもなった所ですね。
ちなみに2004年公開の『スウィングガールズ』は山形県置賜地方が舞台。
今にも動き出しそうな丸々とした鯉の彫刻。 ~
~
宝珠でしょうか。宝珠は、すべての海水と魚を飲みこんでしまうといわれるインドの伝説の怪魚マカラの体内や、龍神の脳から出たとも言われているもの。
第三の目とも言われる松果体のことでしょうかね。
おや、素敵な休憩所もできていました。
こちらの丸々とした宝珠(笑)も、いつだって健在。
デベソみたいで可愛い~
<過去記事も参考にどうぞ>
⇒ 龍王尊守護 龍沢山 善宝寺 【3】 (2012年07月25日)