

日本海沿いに面する鶴岡市湯野浜は、その字の如く温泉地であり、
昔から数多くの著名人や皇族も訪れる庄内有数の温泉街です。
今回の目的は、とあるモニュメントと神社をいくつか訪れる予定でしたが、
この案内板を見て、新たに行きたくなった場所が数ヶ所出てまいりました。
観光案内所もあるこの中心部には、公衆浴場や足湯も設置。
尚この看板は、鶴岡市出身の作家・藤沢周平の作品のゆかりの地となった、
鶴岡市内の古刹名刹でよく見かけます。
飲泉所。お湯は常時出ています。
こちらは足湯。手で触れてみると、ぬるすぎず熱すぎずのちょうどいいお湯加減でした。
去り際、観光客の方たちが来て浸かっていました。
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さて、今回私がここを訪れた目的の一つに、このライオン君のいるこの神社を写したかったのです。
亀君もいます。狛犬ならぬ、狛獅子と狛亀と言ったところでしょうか。祭神は人間?
実はこの神社の手前にある老舗旅館『亀や』の二代目であるようです。
『阿部與十郎(よじゅうろう)翁像』とあり、湯野浜温泉を広めるため数々の功績を残した方です。
そして昨日の地元紙には、
現・亀や社長(湯野浜温泉観光協会長)のコメントが載った記事……タイミングよすぎでしょう!(^^;)
ヨダレ……ではないのですが、どうしてもそれとしか(^^;)。背後に山神様の石碑も見えます。
平安時代、近くの浜辺の漁夫が傷を負って動かない亀を見かけ、
不思議に思いその砂に触れてみると温泉が沸いていることに気づきました。
その後、その亀が漁夫の夢の中に現れ、
「これからはここで守り神となり、人々の病を取り除くので、この温泉を世に広めるのだ」
というお告げを受け、『亀の湯』と称され親しまれるようになったのが、
1873年(明治6年)創業の『亀や』二代目の阿部與十郎は、養子とあります。
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プチ・庄内砂丘を登ると……そこは日本海。しかもこの砂地、固めで歩きやすいのです。
実は庄内砂丘は日本有数の砂丘の一つで、日本一の長さ(約35km)だったりします。
砂丘というよりは砂浜にしか見えないのですが(笑)、防風林が多いのでそれと気づけないのかも。
そして山形の果物といえば「さくらんぼ」が筆頭に浮かびますが、それは内陸の話で、
かつて潟湖だった庄内地方では「メロン」や「スイカ
」や「イチゴ
」の栽培が主です。
さぁ、次なる目的地へと向かいましょう。狭い坂道が多く、小路もまた趣きを感じさせてくれます。
坂道の途中に井戸がありました。
『学校坂喜兵衛の井戸』とあるので、かつてはこの先に学校があったようです。
小学校にも運んで使用されていた湧き水。当時の賑やかな声が聞こえてきそうです。
坂道をどんどん上ってゆきます。この時、まだ桜は咲いていませんでした(4月上旬)。
温泉神社に到着~。かつてはここに、湯野浜小学校があったそうです。
当地に移築された神社は、温泉発見当初からの守り神だそうです。
祭神は亀で、昔は「湯蔵権現」と呼ばれていたとか……。
ちなみにこの先にある加茂水族館の神様はクラゲです。
6月オープンの新館にはクラゲ神社もできるとか……
高台から見下ろせる海からの風も爽やかで心地いい。
それでは神社を後にし、更に奥へ入っていきます。向かって左の藪の中へ――