はい、本日も親の立場でのお話です。


塾をやっていながらも、学歴至上主義ではないので、わりと将来の話とか生徒たちとすることもあります。

あくまで最低限は本人が「やってもいいな、と本人が思えている」ものを前提に話をしています。

 

個人的には進学という道を選ぶ場合、本当に心の底から「その分野を学びたい」なんて高校生は稀だと思っています。

 

なりたい職業が明確に決まっている場合はともかく、そうでない場合は

・就職に有利である

・なんとなく面白そう

・もうちょっと学生でいたい

こういうのが普通じゃないか、なんてことも思っています。

 

そうじゃないケースでうちの塾でよく聞くのは

・保育士

・看護師

・警察官や消防士(たいがい憧れで終わりチャレンジもせず・・)

・スポーツインストラクターまたは体育の先生

 

 

社会福祉士という子も一人いたかな。わりと女子のほうが職業と直結して中学生の時点で将来を意識しているケースが多いような気がします。美容師・調理師っていう子はここ10年で1人ずつしか見ていません。前は美容師ってもっと多かった気がするけどそういう子がうちに来ないだけかもしれません。

 

正直、世の中の仕事がどんなものがあるか自体だって、大人だって自分の知っている世界以外はほぼ何も見えていないのに、まともにアルバイト以外の仕事をしたことない子どもたちがそれを考えるっていうのは難しいですよね。

 

大学の時ですら面接の前にいろいろ企業研究していても、会社ってどういうところなのか全然わかってなかったですからね。

いまでこそインターンがありますが、当時はそんなもの・・・

 

あったの?俺が知らなかっただけ?(ありえる)

 

話を戻して、男子の場合はどちらかというと職業を先に決める、というより、自分がなにができるかがわからないから、できることをやっていく。その上で、少しでも入社に有利になるように学んでいく。という子が多いように思います。

 

で、私もどっちかというとそっちよりの指導をしがちです。もちろんやりたいことがあって、そのやりたいことで食べていけるのであればその方向は応援しますが、やりたいこと自体がよくわからないなんて場合は、

 

・まず自分が嫌でないこと

・そこで身につけることが先々活かせるか。またはそれを活かそうとする覚悟があるか(ただなんとなく勉強したいというわけではない)

 

これが重要だと思っています。

 

 

で、同じように子とも話したりしていました。

 

最初は農業と言っていましたが、農業自体がやりたいの?という話から、現状の体力のなさで農業できる?

スマート農業っていうのも確かにあるけど、ほんとに強い思いで農業でどうにか食べていこうって思ってる?っていう話をしつつ

 

 

本当にやりたいならやってみれば

 

といっていたもの、最終的にIT系に進もう、と夏休み前に決定していました。

 

いや、していたはずだった。

 

 

 

 

 

受験に合わせ、総合型のため調査書を依頼しなければいけないのに何度言っても提出しないという事件を経て、先生が無理やり間に合うように対応してくれるということになったのにもかかわらず

 

 

全然関係ない第三者から「本当にやりたいことなの?やりたいことはなんなのか悩んでいいんじゃない?」「親の敷いたレールに乗ったとしてもうまくいくとは限らないんだよ?」

と言われて悩みはじめ、願書提出締め切りまで1週間を切ったところでちゃぶ台返しですよ。ええ。

 

確かにね、親が言っている方向に合わせていこうということはあるでしょうよ、流されちゃうということもあるでしょうよ。

 

でもさ、

 

そもそも現時点でやりたいことないっていうのは、言い方悪いけれどやりたいことを見つける努力や、好きになれそうなものができたときに、「めんどくさい」とそれに取り組むことをしなかったという怠慢が原因なのに(うちがそういうことを禁止していたならともかく基本的にやりたいことで禁止したものはほとんどない)、今さら探そうと思ったって見つかるもんじゃないし、そんなことをするタイミングでもない。「進学先でやりたいことを探す」ならまだしも、今なにをやりたいか考えるってお父さんはおかしいと思う。

 

というか、やりたいことをやってる人生。それも仕事で。

 

そんな人、ほとんどいないでしょう。

やらなきゃいけないからやる。生きるために必要だからやる。そういうもんじゃないか。夢も希望もない?いやそんなことないよ、プライベートで充実させればいいじゃん。ワークライフバランスとかパワハラとかうるさくなってきている世の中だからこそ、俺みたいに毎日16時間労働×363日×20年とかやる必要もないし、趣味だってできるようになるんなら、仕事は仕事で割り切ったらええの。

 

 

そもそもやりたいこと、好きなことを仕事にしたってその中でも嫌なこととか当然あるし、やりたくないことは無理してやらなくていいんだよ、とかそういう風潮正直💩召し上がれと思っている。

 

 

正直、いろいろ悩んで1年ぐらい浪人するとかなら別にすればいいじゃん、と思ってる一方、1年自力で勉強できる?無理でしょ?とも思っている。それも踏まえて好きにすればいいんじゃないと思うけれども

 

「やりたいことを考える」

 

これはね、違うと思うんよ。

 

 

逆に、なんで今まで考えてこなかったのか、って話。

今まで考えてこなかったなら、経験をなにも積んでいないんだから、まあたぶん出てこないでしょう。

 

こういう意見は人によるんだろうけれど、そういうことを探すのは、「歩みを止めて立ち止まって」探していいのは中学生くらいまでで、それ以降はもう「歩きながら」であるべきだと思っている。

 

一度立ち止まったらもう、動けない。 疲れるもん、めんどくさいし。だから、歩いてみる。それでだめだったら寄り道する、そっちの方がまだいい、と俺は思う。まあカネはかかるけどもうそこはしょうがないよね。

 

 

 

やりたいことをやる、ってことにみんなフォーカスしすぎなんじゃないかな、って我は思うよ。

 

やりたくないことも、やりたいこともやる。それが人生でしょう

 

もちろん比較的やりたいことをやっている我が言うのもなんなんだけれど、そういう意味では本当のやりたいことなんて仕事で実現できていないし、趣味の面でもほとんどなんもできていない。好きなことに取り組むだけのエネルギーは残ってない、こんな大人にはなってほしくないと思いつつ、45過ぎたら体力が激落ちくんなんです・・・・

 

だからこそ、好きなものを 仕事にしなくてもいい好きなものを

 

4つ、5つ見つけてほしいなってこんな話も生徒にしたりする。

 

 

 

 

まあ、悩むのは若者の特権だよ。

 

 

でも部外者(正確に言うと部外者なのかはよくわからないけれど)によってこれを引き起こされたのは本当に腹が立つ一方で

 

 

 

 

 

 

俺 生徒たちに 同じこと してきたんじゃないか

 

 

とゾっとする。