発達をネタに金儲けをするな、みたいなことを一部の人から言われたことがあります。

 

 

正直、この価格でやっていると「手間は3~10倍以上」なので、そういうことを言われると一瞬辞めたくなりますが、通っている生徒保護者の方に言われているわけではないので我慢。

 

 

 

現実問題として「発達障害」系はグレーであろうとなかろうと困りごとを抱えています。

 

企業は「合理的配慮の義務化」がされましたが、現実問題どうなっていくのかについてはまだしばらく様子見をするべき時期が続きます。

 

 

さて、グレー疑惑だったり、または診断を受けた子の「本人も」「保護者の方も」たいていが普通にこだわります。そりゃそうですよね。ただ一方で極端に「ふつう以外」を毛嫌いしているようにも感じます。

 

 

 

現実問題として、発達障害で障碍者手帳3級程度だったとしても

 

・3級では障碍者年金も貰えない

・障碍者雇用枠は身体障碍者が優先的に採用される傾向があるという現実

・いわゆる就労施設系では生きていけるだけのお金は稼げない

 

こうなってしまうと、結局「ふつう」になろうとしようとするのは仕方のないことではないかとも思います。

 

数十年前に比べ、いろいろな仕事ができたという反面、こういった状態の子たちが就労できるような「複雑でない仕事」というものが世の中からどんどんなくなっていっています。

 

結果的に「自分がいなくなったあとの子どもたち」のことを考えて「ふつう」にこだわってしまうのは仕方がないことなのかもしれない、と思います。

 

 

当然その中では葛藤があります。まず本人はその状態が相当辛いはず。

 

我が子も今、多大なるストレスの中でいます。

 

本人のため、と思ってはいるものの、それが本当に本人のためになるか悩みながらやっています。

 

 

 

とにかくこの段階で思うのは、

 

勉強が苦手でしょうがないなどがあれば、工業高校などの選択肢を持っておいた方がいいということ。普通科高校にこだわり普通科に行ったところで、大学進学できるわけでなかった場合により一層未来への選択肢が狭まります。普通科は選択肢が広い、といえば聞こえがいいですが、そのぶん勉強しなければいけない範囲は多岐に渡り、特にニガテ分野ばかり勉強しなければならない状況が続けば当然にメンタルにも来てしまうわけで、結果として良くない状況になってしまうことは充分にありえます。

 

こういったことを相談できる場所って実際に本当にあんまりなくて、うちもお医者さんに直接相談してみようとも試みますが結局そこには「生きていかなければいけない」という大前提が軽視されるように思います。(うちがたまたまそういう先生にあたっているだけなのかもしれませんが)当然ながらこうなってしまうと私自身相談する相手もおらず、本人と話し合うも本人はたぶん本音を言うことができていないでしょう。結果的に、「こうやったらどうか」「この大学はどうか」というすすめを本人のレベルに合わせて行って、それになんとなく従っているだけの状況に見えます。

 

こんなことになるくらいなら、アルバイトでもしてもらって社会勉強してもらう方がいいかな、と思う反面、こういう状態の子がアルバイトとしてきたら一緒に働く人たちも迷惑だろうなあと思い、なかなかその提案もできていません。

※それこそ障碍者雇用枠で採用してくれる飲食店などあれば是非やってもらいたいなと思います。

 

 

私はそういう「親視点」での経験談を、自分の経験や同じような発達障害の子を育て上げた保護者の方とお話をさせていただいた経験から「こういう選択肢もある」というご説明ができるだけです。それが「指導の下にカウンセリング実務経験を積んでいるわけではない」人間ができる唯一のことであるとも言えます。

 

グレーゾーンや、知的には問題がないであろうASD・ADHDの子たちを、「30歳成人説」を6割ぐらい信じて「社会に出る時期をなるべく先送りする」または「技術を身につけてマルチタスクができなくても生きていけるようにする」ことを前提にやっています。

 

そういう意味では「発達障害の指導・支援に期待ができる」と言われて紹介されてもそれに対応できるかわかりません。支援そのものはしているとはいえず、あくまで「5年生だけれど3年生扱いをして学んでもらう」「中2だけど小5扱いで順番に他の子と同じように学んでもらう」ことをしてもらうだけです。また、私も仕事の延長でやっているので、無料でやり続けることもできません。

 

それだけはご理解いただければと思います。