瀬谷松栄塾の田中です。

これはポジショントークブログです。5分~8分程度で読み終わります。

神奈川県入試国語をまともに読んで解こうと思ったら、3~4分で読む量です(何

 

※ポジショントークとは(wikipediaより抜粋)

自分の立場、立ち位置に由来して発言を行うことである。転じて、自分の立場を利用して自分に有利な状況になるように行う発言のことも指す。❞

 

いや、意図的に自分の都合のいいことを言う、とかではなくて、塾が発する言葉なんてその程度くらいで思っておいた方がいいよ、と私は思うのです。

 

(まあ塾に限らず自分の業界について語るのであれば、少なくとも自分のところに引き込もうと多少なりとも思っているはずだし、それがないにしても「自分がいい」と思ってやっていることなのだから、むしろ自分の塾のオススメにならなきゃおかしいよねって話)

 

 

で、今日は

 

 

 予習型の塾がいいのか、復習型の塾がいいのか

 

 

 

 

 

 

どっちなんでしょうね。

 

 

正直、人による、としか

 

 

と言いたいところなのですが、

 

当塾は基本的に復習型です。

 

 

それはなぜなのか、という話をしていきましょう。

 

 

 

 

  ①そもそも現時点で充分な力がついていない

 

 

数学や英語に限って言えば(理科も分野によってはそうです)、先取りをする以前の単元の理解が浅かったり、習熟していなかったりします。

 

基本的にはこの2教科は積み上げ教科ですから、土台がしっかりしていなければ「足元がお留守ですよ」になりかねません。

 

先取りして躓いた時にも、「その単元に躓いているのか」「それ以前の内容に躓いているのか」がわかりにくくなりますし、その結果がむしゃらに勉強量を増やしても結果はついてこないか、むしろ下がったりもします。

 

特にオール4以下の生徒に関しては、見た目の成績がよくても基本がおろそかになっていたり、部分的に抜けていたりすることがあります。オール4クラスの生徒ですらそういうったことがよくあります。また学校の授業において、聞いていて「その時はわかったつもりになっていても」あとで問題演習をしてみたらわからない、そういうことも結構起きているように思います(生徒数が多い塾ではないので観測範囲は狭いですが)。

 

そうなったときに「学校の先生に質問しにくい」という子も少なくないので、そういう意味で「授業は学校で、演習は塾で」というのが成績伸びやすいのではないかな、と思っています。もちろん学校の先生に質問できた方が成績上がりやすいのですけれどね。(このこと自体は問題だと思っています。そして証拠がない。でも心象的にそう考えざるを得ない評定というのも、皆さんなんとなく感じていることでしょう)

 

 

 

  ②予習型のメリットは?

 

 

もちろん学校の授業で充分理解できる子もいますが、それならなおさらわざわざ予習しなくても学校の授業だけで充分ではないか、と思います。

 

※自分が講義型の塾に入って2ヶ月で辞めたのも、「同じ話を二度聞く意味を感じない」だったからです。

 

ただでさえ中学校の授業ってスピード感がなくてゆっくりやっているので、ある程度できる子だとむしろ手持無沙汰になってしまうのではないかなと思います。(今はそういう時間に勝手に問題集解いてたりすると成績下げられちゃいますからね・・・)

 

では予習型の授業が意味がないのか、といえばそんなことはありません。

 

 

予習型のメリット

・予習時点で理解していない部分を学校の授業中に集中して聞けるので、理解度が上がる?

・理解が進めば発言しやすくなるので評価が上がる?

・学校のカリキュラムに依存しないので、受験までを考えたときに「異常な進度で進む」ということがない

 

これ、前者二個はその生徒自身の性格によるのではないかな、と思います。ただ、少なくともそこまでの既習範囲が「覚えていないにしても理解はしている」くらいの学力は必要です。

三番目が一番大きな問題で、例えば近隣中学だと

・理社に関しては特に各学年で終わらせるべきことが各学年で終わらず、次年度に繰り越す

・社会に至ってはこれが顕著で、11月までに公民に入っていないという事態が発生、入試1週間前くらいに公民範囲が終わりましたが、つまりあの分厚い教科書を2か月間で終わらせている、ということでもあります。学校は終わって満足かもしれませんが、受験までの演習に間に合うはずがない。

・数学に関しては「関数は塾で勉強してもらって、学校では図形を先にやるから塾に行っているなら10月くらいで全範囲終わるでしょう」みたいなスタンスだったりします。なにそれ。

 

なんだかんだ中三の秋以降、遅くとも11月には入試問題の演習をやっていきたいことを考えると、正直中3は少しずつ先取りをやらなければいけないのも事実で、だから当塾でも中3時点では予習をガンガンやっていくわけなんですけれども、これは上記メリットを活かすためではなく、残念ながら

 

学校に任せていたら終わらないから

 

という理由からです。

中3になれば模試も現時点の立ち位置を知るために重要になるのですが、「そもそも試験範囲が習っていないところまで」だと「できない言い訳」をさせてしまうことにもなりますし、なにより実際問題「正しい立ち位置がわかりません」。

 

そういうこともあり、特に勉強の苦手な生徒の中3夏からの入塾は「復習しながら予習」という状況をつくらなければいけないため現実的ではなくなってしまいます。だからこそそういう生徒こそ早めに通塾してほしいと考えています。

 

 

個人的には英語は「予習も」すべきだと思っています。中1から勉強を始めるならむしろ予習一択です。

単語も何もかもわからない状況で授業受けてどうするの?と思っているので、単語を調べる、覚える。それをやってから授業を受ける。これはぜひやってほしいと思います。

 

 

また高校範囲に関していえば完全に予習型を勧めます。

自分がなにがわからないかを分かった上で授業を受けることはとても意味があります。これは単純に「高校範囲になると授業のスピードが上がるから、予習しておいた方が効率が良い」ということに尽きます。(中学は遅すぎるので授業中に理解できる部分が多いということです)

 

 

 

  ③ではなぜ復習型をメインにした塾なの?

 

 

その上でそれでも当塾が予習型をメインにしていないのは

予習型は演習よりも授業の量が増えてしまう=宿題を増やすか、授業日数を増やすかしないと十分な勉強量が確保できない

・前述のとおり、予習ができる域に達していない

・集団授業を増やすと、生徒ごとに曜日を変えることが出来なくなって出席の自由度が減ってしまう

 

大手でなくわざわざ当塾を選んでくださる方に私が提供したいものは、「勉強への姿勢」だったり、「情報」だったり、そしてなるべく「安く」「(かよい)易く」すること。そして宿題はあまり出したくない。

中3以上ならともかく、中2以上の「自分で勉強する」を信用していないというのもあります(;^_^A

 

本当に個に合わせて予習型の授業をするなら、映像授業を駆使するか個別指導をするかしかないのですが、いずれにしてもそれなりにコストがかかってしまいます。

 

予習というのはなかなか独学では難しいものですから、当塾では自分で調べられる参考書や動画授業を用意しています。

 

中3以降では、そういったもので予習することを通じて大学受験への勉強のやり方というのを身につけてくれればいいなと思います。

 

大学に進学する気がない子に関しては、また考え方も変わってくると思うのでそれもそのうち書こうと思います。

 

 

(追記)

そういえば社会の先生にめっちゃ多い印象なんですが。

教科書の範囲外(具体的には高校範囲だったり)の話をメッチャ真剣に時間かけてやって、自分の好きではない範囲は軽くやるっていう方がいるそうです。(自分のときの中学の先生もそうでした)

理科は高校範囲交えて話したほうが絶対理解しやすい部分があるのですが、社会は苦手な人からしたら「マジでなにいってんのかわからない、体系的に物事考えられなくて詰む」ということがあります。こういう場合は「予習しておいて、興味をもってその話を聞けるなら社会好きになるからいいかもしれない」。とだけ。

 

個人的には「勘弁してくれ」と思ってます。小学範囲の歴史や地理の内容ですら3割程度の理解しかない子が多いのにそんな話したって・・・というのが本音

中学で社会が苦手な子は、まず小学範囲の歴史と公民範囲を完璧にしよう。それを基本として、中学知識という枝、高校知識という葉をつけるイメージで勉強してほしいと思います。