こんばんは。瀬谷松栄塾の田中です。

 

前回のブログにて、高校入学~その後の進路について書く、とアナウンスをしていたので今日はそこについて触れたいと考えています。

 

 

いつも書いていますが、

 

・いい高校(学力の高い学校)に行ったからといって、幸せな人生を送れるとは限らない

 

・十年後の日本が、世界がどうなってるか想像もつかない

 

こんな状況の中で偉そうに進路について語るのもどうかな、なんてこともいつも言っていますが、本当にそのままです。

 

 

 

 

勉強そのものは「やりたいくない」という中学生がほとんどでしょう。

「こんなことやってなにになるの」と言う子どもだってそれなりにいると思います。「こんなことやっても役に立たない、使わない」

 

やりたくないことをやってるからこそ、その時間が無駄にならないように真剣に取り組みなさい、という話もよくします。やりたくないのにもう一度やりなおしになったらそっちの方が面倒くさいでしょう。

 

また、中学で習う範囲のことくらいは常識の範囲内と言っても良いので、そのすべてとは言わずとも、半分ぐらいはなんとなくでも知っておいてほしいと思っています。そしてそれだけでなく、学校の勉強を通じて「学び方」「工夫の仕方」を身につけて、将来的にそれを生かしてほしい、と思っています。

 

 

 

 

普段いやいややっていたとしても、人間はやはりある程度追い詰められるとがんばれるので、受験や定期テストの前は自分の力を底上げできるチャンス、と考えています。

 

一方、高校受験においては「推薦」で合格が決まってしまうと(勉強をさぼっているわけではなくても危機感の差からか)身に付き方・力の付き方がずいぶんと変わってくるように思います。そのため高校受験においては、個人的に「専願推薦」等はあまりおすすめしていません。(どうしても行きたい学校があるのであれば別です)

 

 

さて、「なぜ高校に行かなきゃいけないのか」と言われると、どうしても「皆行ってるから」という答えになりがちです。実際のところ、高校までが義務教育である、というような風潮すらありますから、なんとなく高校に行く、という考え自体は否定できません。

 

とはいえせっかく高校に進学するのだから、高校生活を楽しもう・・・・そういう話になるのはごく自然と思います。

 

 

 

しかしその中でも高校生活でなにを優先して生活するのか、ということは事前に考えるまたは家族で話をする時間を設けてほしいな、と思います。(こういうきっかけがなければなかなか考えることができません。

 

 

バイトに勉強に友達に部活に恋愛に・・・・

 

 

これを全部できるのは本当に一握りの人か漫画のキャラクターくらいです。

 

 

だからこそ自分の中でキチンと優先順位をつけてほしい。

 

 

 

特に高校の部活は「部活人生の中で花形・青春の代名詞」という勢いすらありますよね。私は大学まで部活を続けましたが、大多数の子どもたちは高校で部活は終わりですから余計に、です。

 

 

 

 

だけどもし「進学を考えているなら」

 

部活を勉強しない言い訳に使わないでほしい、ということはよく言います。

 

 

確かに部活は時間がかなり奪われます。

 

 

でも部活は少なくとも「本人が好きでやっていること」

 

そういう点ではゲームなどと変わりません。好きなことを一生懸命やった、という点で言えば、(言い訳の理由にならない、という意味で)ゲームだろうが部活だろうが同じだと思います。

 

 

    

もちろん客観的に、特に体育会の部活でしっかり活動するメリットというのはあります。ゲーム自体も本気で何かをしようと思うと、勉強と同じような思考や行動が必要になる、という点で役に立ちます。問題となるのは私生活をないがしろにすることです。そこまでのめりこんでしまうケースは、部活だろうがゲームだろうが健全ではありません。何事も適量が大切。


 

さて、ここで高校卒業後の進路について考えていきましょう。

 

大雑把に、高校卒業後の進路は大学・短大進学率が6割弱、専門学校が2割弱、就職が2割弱で推移しています。

 

実に半分以上の子が大学に進学している、ということですね。

 

「高校に入ったら部活と遊びとを両立して、部活引退したら勉強本気出して大学に行く!」と公言する高校生は割と見かけます。

 

ところが、当たり前の話ですが大学進学するためには(今は)一般的には最低限の学力を持っている必要があります。

※今後は少子化の影響でどうなっていくかが不明です。

 

高校受験ですら首都圏では「部活引退したらがんばる」ではあまりにも遅すぎるのに、より高いハードルであるはずの大学受験でこれが通用するはずがありません。

 

ところが、私たちのちょっと下の世代ではAO入試のはしりだったこともあり、「AOならあまり勉強しなくても受かる」という誤解をされている方もいらっしゃるようです。

 

学校推薦型は過去のAO入試と比べ、大学側が生徒に求めているものは非常に高い、と考えています。

 

しかし肝心の生徒側は高3の夏休み時期ですら「非常にレベルの低い、意識の低い」話をしていることすらあります。そしてその先に待っているのは「残念な結果」です。
推薦は、指定校推薦も含めて「高校1年生からの積み重ね」です。もし大学以上の進学をしようと考えるなら、高校に入ってからも少しは先のことを見越して、ひとつひとつやるべきことを積み重ねなければならず、またそのためには高校入学時点で自分が何を学ぶのかを決めている必要があります。

 

 

一方専門学校に関しては、「その学校でなにを学ぶのか」「なんのためにその学校に行くのか」は考える必要があります。

 

 

もちろん「学ぶ」なんていうことは「自分がやりたいこと・好きなことをやっていい」というのが当たり前であり正論でもあります。しかし一方で(良いか悪いかは別として)高校の次の進学に関しては「就職を見据えたステップアップのためのなにか」という側面はやはりあります。

 

 

自分の進みたい分野の就職に強い専門学校に行く、それ自体はぜんぜんOKです。でも、「どうにか卒業させてくれる高校」とは違い、技術を身につけるために真剣に学ぶ必要があります。また、「卒業したら自動的にその仕事につける」とは限りません。特に「音楽」「漫画」「アニメ(声優含む)」「芸人」「ゲームクリエイター」などのエンタメに関する専門学校は、そもそも卒業までたどり着くのも困難なようです。

 

いずれにせよ、もし中学高校で勉強をまったくやってこなかったら、または与えられた課題をただこなすことしかしてこなかったのなら、こういった専門学校で学ぶことでまず壁にぶつかってしまいます。

 

そういう意味でも、中学の時点で「自分なりの勉強の手順」を身につけておくことはプラスになるのではないか、と考えています。