第31回介護福祉士国家試験を解説してみた~問42 起座位呼吸 ファーラー位~ | 福祉 介護の勉強ブログ

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失敗談・・・介護職員1年目くらいの頃、苦しい表情で、かよわく、息を吸ったり吐いたりしているおばあさんがいました・・・頭部アップの状態だったので、経験不足の私は、頭を下げ、フラットな状態に・・・「よこになった方が楽っしょ・・・」と・・・暫くすると、ケアマネ(年齢的には利用者に近いおばちゃん)が血相を変えて、「誰よ!〇〇さんの頭を下げたのは!」と・・・・私が自首すると、「頭を上げた方が楽なの!」とブチ切れていました・・・「あれは、起座呼吸と言って、呼吸が楽にできるのよ・・・」と優しくいってくれればいいのに・・・このケアマネ大嫌いでした・・・

 

 

生活支援技術

 

 

 

問題42 Bさん(84歳,男性)は,生活全般に介護を必要としている。ベッド上に仰臥位でいるBさんは,喘息があり,咳き込みが続き呼吸が苦しくなり,「楽な姿勢にしてほしい」と訴えた。

介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

 

1 枕を外して,顔を横に向けて腹臥位にする。

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「腹臥位・・・お腹を臥せた状態なので、俗に言う、うつ伏せですよね・・・喘息、咳き込みといった呼吸苦のある人が、うつ伏せになったら、体の重みで肺に負担がかかりそうですよね・・・この選択肢は違うかな」

 

 

(調べてみた)

腹臥位

俗に言う、「うつぶせ」です。伏臥位ともいいます。顔は自然な形で横に向けます。基底面(ベッドに接している面)が広いため、リラックスできます。

 

意識レベルが低下した人、寝たきりの高齢者、重度の心身障害児が仰臥位で休んでいる時に生じる、舌根沈下(舌が気道をふさいでしまう)かをふせぐことができます。たしかに、私も腹臥位でよく横になります。顔を横に向け、腹臥位になると、口から少し舌とよだれがでています。

 

腹臥位の欠点としては、胸・腹が圧迫されるので、呼吸運動がしづらくなり、安楽を妨げるときがあります。

 

 

2 枕を重ねて,頭を高くする。

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「頭を高くする・・・私も寝るときにこれをやるけど・・・息苦しいのが理由じゃないな・・・なんとなく体勢が楽だからしてるだけ・・・この選択肢も違うかな」

 

 

(調べてみた)

枕を重ねて、頭を高くすると、顎が下がりますよね。すると、気道が狭くなり、むしろ、呼吸はしづらくなります。心臓マッサージの際には、逆に、顎を上げて、気道を確保しますよね。

 

あと、気道が狭い状態での睡眠は、鼾にも繋がります。

 

 

3 左側臥位にして,背中にクッションを当てる。

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「左側臥位は安楽な姿勢とは言えないよね・・・心臓が下に位置し、体の重みが心臓にかかり、負担になるよね・・・呼吸状態の改善には至らないような気がするな・・・この選択肢は違うかな」

 

 

(調べてみた)

左側臥位になると、おのずと、心臓が下側になり、心臓が圧迫され、心臓に負担がかかって、呼吸苦に繋がります。

 

 

4 半座位(ファーラー位)にする。

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「ファーラー位・・・ベッド上ではこれが安楽な姿勢と言われますよね・・・でも、ファーラー位で過ごしている人が、呼吸苦の訴えがあった時には、さらにギャッジアップをし、頭を上げるな・・・というと、ファーラー位ではないのかな・・・他の選択肢次第だね・・・保留」

 

 

(調べてみた)

ファーラー位(半座位)

ベッド、布団で寝ている時の体勢になります。頭部を45度くらい挙上した状態です。ずり落ちを防ぐには、下肢を15度くらいあげると効果的です。

 

また手順としては、先に足を上げてから、次に頭部をあげます。この順番だと、ギャッジアップの動作の途中でのずり落ちを防ぐことができます。

 

肺は自分で動いて、空気を吸ったり、吐いたりはできませんよね。空気を吸うときには、横隔膜が下がり、肺が大きくなります。空気を吐くときには、横隔膜が肺の方に上がっていきます。

 

ファーラー位を取ることで、重力で、横隔膜が下に下がるので、空気が吸いやすくなります。

 

背もたれが無いと座位保持ができない人が呼吸苦になった際には、空気の吸いやすい姿勢となります。

 

 

5 オーバーベッドテーブルの上に枕を置いて,上半身を伏せる。

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「高校生の時、授業中居眠りする時に、机の上にタオルを置いてうつ伏してたな・・・よく眠れた記憶がありますね・・・という事は、呼吸が楽だったのかな・・・この選択肢も保留」

 

 

(調べてみた)

起座位

上体をほぼ90度に起こし、テーブルや机に枕を乗せ、そこにもたれかかるようにして座った姿勢です。

 

起座位は、ファーラー位よりもさらに重力によって、横隔膜が下がり、肺の呼吸面積が広がり、呼吸がしやすくなります。

 


 

「4」と「5」が残りました・・・経験上、ファーラー位で休んでいる人が呼吸苦により、血中酸素飽和濃度(SPO)が下がると、ギャッジアップして、再測定しているからね・・・ファーラー位より、座っている方が良いのでは・・・

 

 

私の答え  「5」   正答は「5」

 

          

  

呼吸苦の時には、座った方が呼吸が楽になります。肺の下にある、横隔膜が下がり、肺が広がり、呼吸がしやすくなります。これを起座位呼吸といいます。

 

 

 

 

呼吸・・・あたりまえのようにしています。ですが、呼吸がしづらくなる病気が一番つらい・・・と言うのを聞いたことがあります。その時、初めて、呼吸に感謝をするそうです・・・さらに、呼吸も意識して、正しい方法で行えば、自律神経が整えられ、精神状態に良い影響を与えてくれるそうです・・・問題にもありました、横隔膜・・・大事なようですね・・・「横隔膜」が見出しの本って初めて見ました・・・