第32回社会福祉士国家試験を解説してみた~問19 パーソンズ 主意主義的行為理論~ | 福祉 介護の勉強ブログ

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私の経験上、「心理学と社会学・・・どっちが好き?」と尋ねると、9割の人が「心理学が好き・・・社会学って当たり前の事を言っている気がするし、あと、難しい・・・」と答えます。自分の心、相手の心が理解できるというのがいいのでしょうね・・・でも、私は、人の心理に影響を与えるのは、社会だと思うので、社会学が好きです・・・でも、主意主義的行為理論とか、象徴的相互作用論・・・好きでも、難しすぎます・・・

 

 

社会理論と社会システム

 

 

 

問題19 次のうち,パーソンズ(Parsons, T.)の社会的行為論として,正しいものを1つ選びなさい。

 

1 コミュニケーション的行為論

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「人と人とが話をすることが、コミュニケーション・・・社会的行為と言えば、社会的行為だと思う・・・ただ、パーソンズかどうかは・・・わからない・・・この選択肢は保留」

 

 

(調べてみた)

社会的行動

人間、動物の動きそのものです。人が見て、「あっ・・・動いている」と見えることです。

 

 

社会的行為

意図や目的を含んだ行為をいいます。行動に、意味や意図があるのなら、それは、行為になります。

 

コミュニケーションは、人と人とが意思の疎通を図る、お互いを理解しあうという事です。これは、意図や目的を含んだものですので、行為にあたります。

 

この問題の、コミュニケーション的行為論というものを説いたのは、パーソンズではなく、ハーバーマスと言う人です。

 

ハーバーマス

コミュニケーション論の第一人者と言われています。著書には、『コミュニケーション的行為の理論』というものがあります。

 

 

2 交換理論

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「交換理論・・・交換だからこれも、相手の人があってなりたつことだよね・・・となればこれも、社会的行為だと思うのだが・・・これも上の選択肢と同じで、パーソンズかどうか・・・この選択肢も保留」

 

 

 

(調べてみた)

交換理論

人間は、費用・労力・社会資産(学歴や地位等)それに対する報酬によって、行動をするかしないかを決めます。費用・労力・社会資産に見合わないことに対しては、人間は、その行動を改善、もしくは、やめてしまうといった理論です。

 

「こんなに働いても、給料が月に20万もいかない・・・こんな会社は辞めてしまおう・・・」

 

「いくら尽くしても、パチンコばかりして、全然仕事をしない・・・こんなダメな男とは、別れよう・・・」

 

「大学を卒業してるのに、雑用しかさせてもらえない・・・転職を考えよう・・・」

 

交換理論で有名な学者は、ホーマンズさんです。

 

 

3 集合行動論

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「集合行動論・・・みんなが集まって、何かをする・・・これも社会的行為のような・・・ただ、集合行動論・・・行動と言う言葉があるから、行為とは違うか・・・この選択肢は違うとします」

 

 

(調べてみた)

集合行動論に関しては、いろんな学者の方が説いています。

 

代表的な人が、アメリカの社会学者スメルサーです。

 

集合行動論

複数の人達の行為が、一つの方向を目指すときに行われる時、集合行動と言います。

 

集合行動は、群衆行動・大衆運動・社会運動等の事をいいます。

 

群衆行動

群衆とは、一時的に集まった人達で、やがてバラバラになっていく人の集まりです。スーパーや駅、街中の人々といった感じです。私が好きな福山雅治さんのコンサートの聴衆も群衆にあたりますね。お互い知らない物同士が集まった状態です。

 

群衆行動と言う際には、日常的な行動規範を突き破った時にいいます。犯罪行為だったり、ルールや常識無視と言った普段はとらないような行動です。

 

群衆行動で代表的なのは、「暴動」です。大勢の人が集まり、敵対する人に暴力を振るったり、店を壊したりといった行動なんかがそうですね。「パニック」もそうですね。例えば、スーパーで地震・火災に遭遇した時に、お客さん全員が我先に出口に走って向かい、将棋倒しのような事故に繋がるなんてことも過去にはありましたね。

 

大衆運動

様々な階級・階層・集団が主体になって、特定の目標をもって、展開する社会的・政治的運動です。

 

「原発反対!」「米軍反対!」「憲法改正反対!」と言ってデモ行進をしたり、ネットで大多数が一つの問題に意見をしたり、みんなで署名活動をするなんていうのも大衆運動になります。

 

大衆・・・英語で言うとmassですね。マスコミのmass ですね。大多数からなる集合体です。平たく言うと、一般の人達です。労働者、学生、主婦、若者、お年寄り・・・等特定の階層、職業といった人達ではなく様々な人達の集まりをいいます。

 

社会運動

社会で起こっている問題の改善を目指し、組織的に行われる運動をいいます。労働組合が行うから、労働運動。学生が行うから、学生運動。住民が行うから、住民運動。

 

社会運動では、組織や団体が世論を巻き込み、社会や国にアピールし問題の改善、解決を図っていきます。

 

方法としては、デモ、不買・拒否といったボイコット、署名活動といったものがあります。

 

 

4 象徴的相互作用論

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「象徴的相互作用論・・・難しい言葉だな・・・これは聞いたことがないな・・・そして意味のイメージも全くわかない・・・保留にするしかない」

 

 

(調べてみた)

象徴的相互作用論(シンボリック相互作用論)

 

アメリカの社会学者ハーバード=ブルーマーが確立しました。

 

人間にとって、あらゆる対象(人、モノ、出来事等なんでも)は、主観的に解釈された(意味づけられた)意味を持っています。つまり、あらゆるものが象徴性を持っています。

 

この主観的に解釈された意味は、自分で勝手に決めるわけではありません。他の人とのやりとり(相互作用)を通じて生まれ、社会に広まっていきます。

 

そして、長い月日の間に、人と人とがやり取りしていくうちに、意味は変化していくことがあります。

 

 

5 主意主義的行為理論

 

(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)

「主意主義的行為理論・・・これは、前年に出題されたときに、出てきましたね・・・意味は・・・忘れてしまったけど・・・これも保留」

 

 

(調べてみた)

主意主義的行為理論

アメリカの社会学者パーソンズが提唱しました。

 

人間の行為は外的な要因(本能と環境)だけで決定されるものではなく、行為者の主体的な選択と努力の要素が必ず含まれているという見方を言います。

 

例えば、単に、「これはルール、規則だから守ろう」、ではなく、「ルールは守らなければならない」と自分の頭で考えて意思決定をすること。「このようなふるまいを相手は期待しているだろう・・・」と役割としてのふるまいを自分の頭で考えて意志決定することです。

 

イングランドの哲学者ホッブズの「万人の万人に対する闘争」とならないようにするにはどうしたらよいのか?という考えから生まれました。

 


 

「1」~「5」すべてが保留になってしまいました。「2」「4」は、わからなすぎる用語なので、この中には、正答はないような気がします・・・「1」と「5」は、前年に出題されていました。そして、前回、解いた時の記憶ですが、うっすらとだが、主意主義的行為理論がパーソンズだったような・・・

 

 

私の答え  「5」   正答は「5」

 

 

       

 

 

過去問はやはり大事ですね・・・この問題の正答に至る大きな要因でした

 

 

社会学は難しいですね・・・自ずと、人名と用語の組み合わせを暗記するようになってしまいます。

 

 

私は、福祉大に2つ通っていました。パーソンズ、トーマス、デュルケム、ウェーバーは、2つの学校でよく聞く名前でした。

 

まずは、パーソンズ、トーマス、デュルケム、ウェーバー、この4人の功績を抑えるといいかと思います。

 

 

 

 

 

 

「第32回社会福祉士国家試験を解説してみた」・・・5か月の空白ができてしまいました。この問題で大きく躓きました・・・難しくて解説できない・・・そんな中で、稚拙でも解説し、アウトプット、フィードバックの大事さをこの本で学び、再チャレンジしました・・・この本の良さを上手に伝えられませんが、絶対にお勧めですね。仕事が終わってから、この2冊の本を読むのが、今は一番の楽しみです。ちなみに著書の樺沢紫苑さんは、精神科医 心理学研究所の所長 YouTuberでもあります