ナラティブ・アプローチは1990年代に臨床心理学の領域から生まれました。現在は、医療やソーシャルワーク、キャリアコンサルティング、司法領域でも活用されています。
相談援助の理論と方法
問題 101
事例を読んで,この場面におけるナラティブ・アプローチに基づくA生活相談員(社会福祉士)の応答として,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕 Bさん(85歳,男性)は,特別養護老人ホームに入所している。妻は10年前に亡くなっており,子どももいないため身寄りがない。Bさんは,話し相手もおらず, 部屋に閉じ籠もりがちである。ある時,A生活相談員に対して,「生きていても仕方がない。早くお迎えがくればいいのに」と語った。
1 「そのような悲しいことは言わないでください」
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「自由に話してもらう事が大事ですよね…ナラティブ・アプローチの場合には・・・その人の話すストーリーをヒントに援助が始まります・・・それに、この選択肢の言葉は受容してないですよね・・・この選択肢は違うかなぁ・・・」
(調べてみた)
ナラティブ・アプローチ
ナラティブ・・・「語り」「物語」という意味です。
なにか問題を抱えている人に話をしてもらいます。
そして、聞き手との会話の中で、問題、その原因の理解を進めていきます。
聞き手の質問を通じて、自分の話しに変化が生じます。
変化が生じることで、自分の問題を別な角度から見ることができ、
問題解決のヒントを得ることができます。
選択肢の文のように、「・・・言わないでください」といった時点で話が続かなくなりますよね。
2 「何があなたをそのような気持ちにさせるのか教えてください」
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「ナラティブ・アプローチ、話の内容が大事だよね・・・教えてください・・・と尋ねることで、話が広がっていきそうな・・・そして、自分の気持ちも整理できそうな・・・これはいいかな・・・保留」
(調べてみた)
自分の問題点を、自分で話すことで、自分と切り離すことができ、問題点を明確にすることができます。
3 「奥さんの死がBさんの孤独を深めているのかもしれません」
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「話の聞き手として、自分の意見を言うのは構わないが、この言葉の意図がわからない・・・過ぎたことをいっても仕方がないような・・・この選択肢は違うかなぁ・・・」
(調べてみた)
問題点は、利用者の話し手が自分で語ることが大事です。
4 「グループ活動に積極的に参加するといいと思います」
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「アドバイスとしては悪くはないが、Bさんのふさぎ込んだ気持ちへのアプローチとしてはどうなのか・・・選択肢2には負けるか・・・この選択肢は違うとしよう」
(調べてみた)
なぜ、Bさんがふさぎ込んでしまっているのか・・・これを自分の言葉で話、その理由を明確にすることが、問題解決に繋がります。
5 「この先,きっといいこともありますよ」
(解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です)
「これだと、話が終わってしまう・・・ナラティブ・アプローチとしては、良くないのでは・・・この選択肢も違うとしよう」
(調べてみた)
励ましよりも、自分の今の問題点の理由を語ってもらう事が大事です。
私の答え 「2」 正答は「2」
平凡の非凡・・・毎日、毎日、「参考書を読む」「問題を解く」・・・平凡と言えば平凡な毎日です。でも、そんな単純な事を繰り返すことが、非凡に繋がるのですね・・・