第31回社会福祉士国家試験を解いてみた~ナラティブ・アプローチ~ | 福祉 介護の勉強ブログ

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ナラティブ・アプローチは1990年代に臨床心理学の領域から生まれました。現在は、医療やソーシャルワーク、キャリアコンサルティング、司法領域でも活用されています。

 

  

相談援助の理論と方法

 

 

 

問題 101 

事例を読んで,この場面におけるナラティブ・アプローチに基づくA生活相談員(社会福祉士)の応答として,最も適切なものを1つ選びなさい。

 

〔事 例〕 Bさん(85歳,男性)は,特別養護老人ホームに入所している。妻は10年前に亡くなっており,子どももいないため身寄りがない。Bさんは,話し相手もおらず, 部屋に閉じ籠もりがちである。ある時,A生活相談員に対して,「生きていても仕方がない。早くお迎えがくればいいのに」と語った。

 

1 「そのような悲しいことは言わないでください」

 

解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です

「自由に話してもらう事が大事ですよね…ナラティブ・アプローチの場合には・・・その人の話すストーリーをヒントに援助が始まります・・・それに、この選択肢の言葉は受容してないですよね・・・この選択肢は違うかなぁ・・・」

 

 

(調べてみた)

ナラティブ・アプローチ

ナラティブ・・・「語り」「物語」という意味です。

 

なにか問題を抱えている人に話をしてもらいます。

そして、聞き手との会話の中で、問題、その原因の理解を進めていきます。

聞き手の質問を通じて、自分の話しに変化が生じます。

変化が生じることで、自分の問題を別な角度から見ることができ、

問題解決のヒントを得ることができます。

 

選択肢の文のように、「・・・言わないでください」といった時点で話が続かなくなりますよね。

 

 

2 「何があなたをそのような気持ちにさせるのか教えてください」

 

解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です

「ナラティブ・アプローチ、話の内容が大事だよね・・・教えてください・・・と尋ねることで、話が広がっていきそうな・・・そして、自分の気持ちも整理できそうな・・・これはいいかな・・・保留」

 

 

(調べてみた)

自分の問題点を、自分で話すことで、自分と切り離すことができ、問題点を明確にすることができます。

 

 

3 「奥さんの死がBさんの孤独を深めているのかもしれません」

 

解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です

「話の聞き手として、自分の意見を言うのは構わないが、この言葉の意図がわからない・・・過ぎたことをいっても仕方がないような・・・この選択肢は違うかなぁ・・・」

 

 

(調べてみた)

問題点は、利用者の話し手が自分で語ることが大事です。

 

 

4 「グループ活動に積極的に参加するといいと思います」

 

解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です

「アドバイスとしては悪くはないが、Bさんのふさぎ込んだ気持ちへのアプローチとしてはどうなのか・・・選択肢2には負けるか・・・この選択肢は違うとしよう」

 

 

(調べてみた)

なぜ、Bさんがふさぎ込んでしまっているのか・・・これを自分の言葉で話、その理由を明確にすることが、問題解決に繋がります。

 

 

5 「この先,きっといいこともありますよ」

 

解いてみた・・・これは解説ではなく、私の頭の中の言葉です

「これだと、話が終わってしまう・・・ナラティブ・アプローチとしては、良くないのでは・・・この選択肢も違うとしよう」

 

 

(調べてみた)

励ましよりも、自分の今の問題点の理由を語ってもらう事が大事です。

 

 

 

 

私の答え  「2」   正答は「2」

 

 

 

ナラティブ・アプローチ

 

問題を抱えている利用者(語り手)と援助者(聞き手)の間には、上下関係はありません。本人が話しをしているうちに、自分自身で問題を解決するきっかけを見つけ、考え方が変わっていくことを目指します。

 

 

平凡の非凡・・・毎日、毎日、「参考書を読む」「問題を解く」・・・平凡と言えば平凡な毎日です。でも、そんな単純な事を繰り返すことが、非凡に繋がるのですね・・・