JR東海315系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

JR東海、全国のJRグループで一番最初に国鉄生まれの車両が全滅した会社です。2022(令和4)年は国鉄がJRになり35年、形式上の国鉄型車両は211系が残存するものの、この出来事は国鉄民営化以降のJRグループとしてはひとつの区切りともなったことでしょう。

 

そんな2022年、国鉄型車両にとどめを刺したのがこの315系です。長年JR東海の究極標準車両として増備された313系の後継系列として製造され、まずは中央本線にJR東海在来線では初となる8両固定編成が投入されました。これによりJR東海では国鉄型車両全滅の他にも普通列車は良くも悪くも大きな地殻変動が起きており、中央本線では基本的にロングシート車8両編成化、これによる転属で静岡地区でクロスシート車が運用入りするというトピックもあります。

 

313系から長い期間を経て登場しただけあり、凹凸がほとんど無いステンレス仕上げとなっています。ラインステッカーはコーポレートカラーのオレンジではありますが、ホームドア導入を見越してか窓周りにステッカーを貼っています。窓の配置も相まって、何やらJR西日本っぽくなりました。

 

行き先・種別表示はフルカラーLED表示機となっています。どっかと違って、快速の表示は速そうです。実際の中央本線快速は、通過駅を数える方が早いですが…。

 

車内です。カラーコードとしてはN700系列と合わせたもので、新幹線から乗り継いでも心理的な連続感を覚えさせるようにしています。

 

ドアです。化粧板仕上げで、ワンマン対応車両を除いては在来線初となるLCDディスプレイが搭載されています。

 

運行案内画面のみの設定、千鳥配置で防犯カメラを搭載しています。新幹線であんなことがあったので、目は増やしておいたということでしょう。

 

車端部です。まずはフリースペースと一般座席のセット区画からです。形状は313系と大きく変わらず、持ち手も昔からの変わらない形状です。近年はアシストレバーがじわりじわり増えてきている印象ですが、この辺りは案外お堅い…いや、お硬いんだな、と思います。

 

優先座席の区画です。…うん、オレンジで溢れています。ここまでカラーコントラストが激しい優先座席も中々ありません。消火器はカバー無しで、存在感をドーンと打ち出している感があります。あ、右の蓋の中には、非常用のはしごがあるようです。

 

編成に一ヶ所のトイレを有する区画です。車端部にも防犯カメラを設けています。

 

その防犯カメラです。蓋にはメーカーズステッカーが貼られています。

 

最前面です。これまで多かれ少なかれ前面展望を重視した車両作りをしていたJR東海、「何があった」と言わんばかりに壁がほとんどを占めるようになりました。これ、何かしら機器が増えて来たからこうなったんでしょうけど、せめて仕切り扉の窓くらいはもう少し引き下げてあげてもよかったのではないかと思います。

 

天井です。313系まではカバーを意識した照明だったのですが、一気に素っ気ない直管式のLED灯となりました。この辺りの違いがイマイチ分かりません。ラインデリアはドア上のみ、混雑時の室温が気になるところです。

 

デビューの中吊り広告を押さえてみました。

 

窓です。ついにJR東海でも日除けを省略した車両が出てしまいました。乗車時は太陽が真上にあったので判断が付きませんが、朝夕の太陽の高度が低いときにどうなのかが見ものです。あ、熱線吸収でしょうから暑さはそこまで感じませんでした。窓の配置は225系に近いものですが、中央の窓が内折れ式で開閉可能となっています。

 

座席です。あー、JR東海でも出たかー、というファーストインプレッションのオールロングシートです。ドア間は11人掛け、単純計算でクロスシート車と比べて1人分着席定員は減っています。袖仕切りは上部を透明にしたものになりましたが、見通しでもよくしたかったんですかね?

 

優先座席とセットになった座席です。オレンジ色で、在来形式と揃えられています。

 

続いてフリースペースとセットになった区画で、8人掛けとなっています。こちらの袖仕切りは肘掛けを兼ねたもので、従来の使用感に近いです。

 

車端部の4人掛けです。座り心地ですが、見た目は標準車体のそれですが座面は別物、全体的に詰め物を入れ込んだものとなっているため、あちらが座面先端を硬めにして座り方を強制するような嫌らしさがあるものの、こちらにはそれが無くおおらかさを多少は感じます。が、背ズリはその生まれの悪さはどうにもなりません。クッション性を持たせようとも、受け止める面積が小さいのでは上体はお留守になる訳ですから、揺れを吸収出来ないという欠点は形状を変えない限りはどうにもなりません。あとはもう…迷惑を承知でだらしなく足伸ばすくらいですかね(毒)  幸いなのは、JR東日本等のように怪しく不快な横揺れが少ないことですね。足回りは結構カネかけて作っているはずです。

 

優先座席です。握り棒もオレンジ色になっていますね。

 

壁面をクローズアップ。消火器、非常通話装置、避難用はしご、非常灯と、結構色々なものが詰められています。

 

フリースペースです。白枠で囲っているのはN700Sと共通しております。壁面は一般座席と共通、側面にはヒーターと握り棒があります。握り棒は長手方向から妻面方向へ曲がり、更に妻面で縦方向へも曲がっています。突起を減らすことで、衝突時の怪我のリスクを減らしたんでしょうね。

 

トイレです。バリアフリー対応で、ベビーベッドも備えられています。開閉はボタンによる自動式です。