JR東海955形 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

米原の鉄道総研には、高速鉄道の高速化を支えた車両を3両展示しています。

 

今回紹介するのはこちら、JR東海の955形です。「レール・車輪方式による理想的な高速鉄道の開発」を目的に製造され、東京方・博多方で前面形状が異なっています。こちらは「カスプ型」と呼ばれる1号車で、車体はジュラルミン製で三菱重工業名古屋航空宇宙システム研究所が作成したという珍車です。

 

300Xの愛称が有り、高速度試験で日本の鉄軌道車両としては最高となる443.0km/hを記録しています。なお、その時この車両は最後尾だったそうで…。その時の先頭車両は、名古屋のリニア鉄道博物館に保存されていますね。

 

後ろ側は塞がれていますが、切り欠きの上設置された覗き窓は残されています。なお、本来用途終了後も700系やN700系の開発のために各種試験を実施し、高速車両試験車としては比較的長い7年間の走行実績が有ります。高加速度、車体傾斜装置など、確かにN700系で実現した機構を備えていますね。

 

編成記号は「A」、試作試験車のため0番となっています。

 

車内です。走行時とは景色が変わっているはずですが、今の状態はこれ。

 

車端部です。右側には展示用のエアコンが置かれています。

 

先程外から見た覗き窓です。ここからどんな試験を行っていたのでしょう…。

 

天井です。シンプルにカバー無しの蛍光灯、実に試験車らしいです。

 

窓です。同時期に製造された300系に準じた大きさですね。目隠し用の日除けも備えられています。

 

壁面には300Xの展示パネルが有ります。

 

年表も有りますね。

 

かつての機器を流用したショーケースです。ヨーダンパ等が収蔵されています。

 

連絡用の電話等が付いた機器室。非常ブレーキボタン等も備えています。

 

で、この車両には座席も展示されています。

 

ただこちらは300Xの座席ではなく、なぜか100系の座席を持ってきています。一応、リクライニング機構もシートバックテーブルも残されています。

 

100系は奇偶数で座席モケットを変えていたそうで、ここにも2種類のモケットの座席が用意されています。

 

シートを回転させると、台座にメーカーズプレートが貼られていました。R-53B 自在腰掛、100系の座席でも中盤に作られたものでしょうか。

 

この座席の特徴はバーレストが付いていること。新幹線の普通席でバーレストが付いている車両って、実は少数派な気がします。

 

シートバックテーブルには編成案内も残されています。

 

車端部側にも機器が残されています。

 

そして大人気乗務員室です。今回は終了間際に突撃したため列も少なめでしたが、それ以外の時間は30分~1時間は並ばなければいけません。

 

運転席です。長距離の運転になることもあり、席は結構しっかりしています。

 

運転台です。速度計はデジタル式、右側には何かのモニターが有ります。

 

助手席です。こちらも中々深いバケット構造ですね(笑)

 

窓は2枚式、両側にサンバイザーが有ります。

 

読書灯のような室内灯です。こちらも両側に有ります。

 

構内無線呼出呼称は「かんせんとうかいれっしゃ3000」。これ、各新幹線の編成にあるんでしょうね。

 

振り返った背面にあった各種パネル。ここにもある電話、先程の室内と繋がっていたのかもしれません。