三陸鉄道36-R形 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

三陸鉄道の当たればちょっと嬉しい車両がこのレトロ調車両です。宮古駅にて離合を捕らえましたが(笑)

 

36-R形、36-600形として登場し、電気式空気ブレーキに変更したことから形式名も変更され、36-700形と併結可能となりました。

 

日本宝くじ協会寄贈の宝くじ号で、側面に寄贈の文字が入れられています。

 

昭和初期の車両をイメージしたらしく、個人的にはこの前面デザインは阪急のP-6こと100系に見えてしまいます(笑)  繁忙期にはこのように3両編成でも運転されます。

 

車内です。オールクロスシート車で、各部のパーツもレトロを意識したものとなっています。夜に撮影すると、このようにより一層雰囲気が出て参ります。

 

ドアです。化粧板は木製車体をイメージしたベージュ色で、薄く木目模様も入っています。足元にステップが残っているのは相変わらず、転倒注意ですね。ドアチャイムは新潟トランシス製車両に広く採用されている、JR西日本のドアチャイムを安っぽくしたようなものです(笑)

 

この車両には仕切り扉が設置されていますが、通常利用ではあまり使われないのか開きっぱなしで固定されています。まぁ、一般型車両は軒並みデッキレスですので、冬季はともかくそれ以外ではこの方が都合がいいのでしょう。

 

通年半自動扱いで、外側には開ける、内側には開閉両方のボタンが備わります。こちらもJR西日本チックなデザインですが、内側に関しては特段案内が無いのが少し寂しいですね。

 

外側にはLED表示機が設置されており、行き先等を表示します。側面の方向幕の役割ですね。

 

車内からデッキ方向を向くとこんな感じ。こう見ると、旧山田線区間を中心に混雑した際は詰め込みが効かなさそうな気がします。ゴールデンウィークは保有する車両を最大限フル回転させて運転している感じだったので通常期にどのような運用をしているのかは分かりませんが、ラッシュ時にもガンガン入っているのでしょうか…。

 

乗務員室は半室構造で、車掌台側は客室として開放されています。地元の方・鉄道ファンの方を中心に、ボックスシートを確保出来なかった際の次善の策的スペースになっておりました。

 

仕切り扉の上にはLED表示機が設置されており、次駅案内等流しております。

 

本業はイベント用車両なので、カラオケ用かテレビが設置されています。副業の普通列車運用の方が多い気がしますが(^^;;

 

天井です。照明はシャンデリア風で、補助照明も各柱にひとつ設置されています。灯具が出来る限り軽量化されているのか、時折ディーゼル駆動の振動に負けてカタカタ鳴っているものがあるのがやや気になりましたが…。

 

窓です。固定窓が各ボックスにひとつずつ配置されています。日除けは横引き式のカーテンで、厚手のしっかりしたものが備えられています。

 

窓上には回転式の冷房吹き出し口が設置されています。

 

座席です。ボックスシートで、モケットや背ズリ上部などにレトロ感を見いだすことが出来ます。

 

中央には固定式のテーブルが設置されており、軽食や飲み物を広げることが出来ます。これだけのシートピッチを削り出すために背ズリはかなり切り立った形状です。というか、形状の実態は36-700形とそんなに変わりませんな。

 

トイレです。車椅子対応の大型タイプで、化粧板以外はおおむね新潟トランシス製気動車のそれです。

 

向かい側は車椅子スペースで、握り棒、固定用具、非常通話装置が設置されています。

 

さて、36-R形にはもう1両タイプの異なる車両が存在します。

 

こちらの3号車は、当時三陸鉄道がJR山田線で分断されていた南北リアス線時代に導入された南リアス線向けのイベント用車両です。

 

塗装は紫をベースに、1~2号車と同様金色の縁取り、レタリングが施されています。

 

震災後にクウェート国からの支援の一部を充てて導入された車両の1両で、感謝のステッカーが貼られています。

 

車内です。導入時期が後になったこともあってか、各部で仕様が異なっています。

 

運転台方向を見ます。デッキとなっていることとテレビが設置されているのは引き続きですが、テレビが薄型の液晶テレビになっています。

 

客室として開放されている車掌台側には、お子様用の運転席が用意されています。

 

ブレーキハンドルはしっかりしている割に、力行レバーは少々ちゃちいですね。

 

反対方向を向いて。やはり仕切り扉は開けたままで運用されています。

 

天井です。やはりシャンデリア型ではカタつきが気になったのか、照明の形状がカバー付きのものに設計変更されています。

 

窓にもマイナーチェンジが施されており、日除けは開いて留めた状態でも"映える"ような設計に改まっています。また柱に設置された飾り照明の形状も変更されています。

 

座席です。こちらも部分的にマイナーチェンジが図られていますね。

 

ザッと違うところを見ると、持ち手、肘掛けが36-700形と同様になり、中央の固定テーブルの色調も変わっています。肘掛け単体で見るとより自然なカーブを描いたものになったので改良と言えますが、座面や背ズリは変わらないのでやっぱり角度的にしんどいものがあるかと思います。

 

トイレ向かいの車椅子スペースです。棚が増設されていますが、荷物置き場としてはそれぞれの棚が小さすぎるので活用が難しいですね。

 

「盛」!!  一文字でも迫力十分です。