JR四国キハ185系3100番台 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


国鉄も終焉を迎えようとしていた時代に登場した四国の特急型気動車キハ185系。登場当初こそフラッグシップとして活躍したものの、JR化後に登場した2000系気動車に活躍の場を奪われ一部は九州に渡り、一部は老朽したローカル線区の急行型気動車を置き換える為に普通列車として運用される車両が登場しました。


特急時代からは外観の塗装が変更となり、ヘッドマークを表示していた部分が行き先表示化されていますね。元から急行を特急にした列車に導入された車両という経緯があるだけに、構造も急行型車両に近かったので転用に際する工事も最小限です。


松山運転所に在籍し、ラッシュ時に予讃線の松山-宇和島間の普通列車で運用されています。松山地区は「トイレなしロングシート」という18きっぱーからしたら鬼門でしかないキツい環境が揃う地なだけに、トイレが無いにせよクロスシートなだけでもありがたいと言えばその通り。2エンジンとは言え、立間→下宇和間の絶景ポイントを通過するトンネル区間ではかなりしんどそうな印象でした。


それでは行きましょう、デッキドアです。普通列車に転用となればデッキも撤去されそうな勢いですが、ここはほぼ特急時代のままとなっています。


くずもの入れもそのまま残されていますが、文字が消えてしまっています。これが普通列車に格下げされた車両の運命なのでしょうか・・。


最前面です。安定の半室構造ですが、車掌台側に入るのは少し勇気が要ります。


車内です。入って見た時に分かる特急時代と比べて変わった点と言えば、座席に掛けられていたヘッドレストリネンがビニール製のヘッドレストカバーに変わった点でしょうか。それ以外の雰囲気は特急時代のままですね。何とも贅沢は普通列車・・。


デッキとの仕切りです。この仕切り扉、何と自動式のままで残されています。一応自動/手動の切り替えスイッチも残っていますが、あえて手動にする必要もありませんね(笑)


最前面のデッキ仕切りです。車掌台側部分のみに仕切り窓が設置されています。この手法自体は最新の特急型車両にも綿々と受け継がれている四国の妙な伝統でもあります。ある分にはうれしいですが、デッキを挟むのがやっぱりなんだかなぁ・・。


天井です。大きく手を加えていないこともあり、照明はカバー付きの蛍光灯で残っています。


荷棚下には回転式の冷房吹き出し口が備わります。


 窓です。こちらも特急時代と変わらず、日除けは横引き式のカーテンとなっています。


座席です。何事もオチというものはあるもので、普通列車格下げに際してリクライニング機構を殺した回転クロスシートとなっています。肘掛にはリクライニングレバーが残りますが、引いても全く反応は有りません。やっぱり、料金の有無を判断する基準として座席が倒れるかそうでないかは割と重要なポイントの一つなのかもしれません。


で、肝心の座り心地ですが、この手の座席はデフォルト状態では背ズリがかなり立ち気味で設定されています。そのため、いくら元が特急用の座席と言っても長時間乗車ではかなり苦痛を味わうこととなります。シートバックテーブルの撤去はまだ理解するにせよ、リクライニングは残しておいたほうがよかったんでないかい?そして、一部は座席下がヒーターの関係で埋まっています。ここの列だけは避けたほうが幸せです。


一部座席は灰皿が出てきてしまいますが、もちろん全車禁煙です。


デッキとの仕切り際には折り畳み式のテーブルがありましたが、こちらも見事に総撤去、ビス穴だけが空しく残っています。


宇和島到着時の一枚。このあと車庫に入る編成ですが、なぜか既に行き先が「松山」に・・。


さて、そんなキハ185系3100番台ですが、少し変わった車両が1両存在しています。今回偶然やってきたので好機とばかりに捕らえて来ました。


その車両はキハ185-3103。3100番台も運用は限られているとは言え狙って乗れるほど少ないわけでもないので、当たるかどうかは運次第ですね。


というわけで車内です。他の185系3100番台と違うのは座席です。


先程の座席と比べると、ヘッドレストが張り出してソリッドになり、肘掛の形状も異なっています。オマケにモケット貼り換えがされるわけでもなく、旧来のモケットで残っていますね。で、座り心地はといえばヘッドレストの張り出しのせいでこのデフォルト角度で座るのはかなりしんどいです。この手の座席は少し倒して利用することを念頭に作られているだけに、リクライニングが恋しい今日この頃・・。



↑ ↑ ↑