JR西日本新快速の系譜 225系100番台~標準化を図った新たなスタンダード~ | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


2015年以降、国鉄型車両の宝庫であったJR西日本でもJR世代車への置き換えが急速に進んでおり、225系はそれらを置き換える筆頭系列ともなっています。2016年7月、従来の225系をマイナーチェンジした100番台が登場しました。


デザインは敦賀で顔を合わせる521系 後期車 から続く前面となっています。広島地区で活躍する227系や大阪環状線に登場した323系でも同様の前面となっており、今後はこんな顔が増えていくのでしょうね。0番台と比べると柔らかい表情となっており、登場年次的にも弟分と言った所でしょうか。個人的にこの前面はライト下にラインが入っているほうが締まりがあるような気がしています。登場当初から転落防止幌が設置されています。この形態で登場した車両が多いだけに違和感は比較的少ないです。


これまで頑なに種別表示は幕式としてきたJR西日本ですが、とうとう行き先表示と共にフルカラーLED化されています。残念なのは幕だからこそ出来たあのかっこいい文字が失われてただのゴシック体となったこと。ドットの関係であの文字を再現するのが不可能だそうですが、せめてJR東海のように斜字にすればよかったものを・・。


側面は一体式となりました。そりゃあひとつにまとめたほうが単価も下がると言ったもんですが・・。


パンタグラフは一応両パン仕様ですが、片方は非常用として折りたたまれています。破損時のバックアップなんでしょうね。


車内です。基本的な構成は0番台と変わらず。マイナーチェンジ車らしく細かいところがちょこちょこ変わっています。223系では車内レベルだけでなくその騒音が(色んな意味で)有名ですが、225系では走行音がかなり抑えられています。静かになったものですねぇ…。


ドアです。存在するのはこのパターンのみ、後述するLCDディスプレイがあるため、ドア上にLED表示機等はありません。


ドア上には開閉ランプが設置されています。開いている時は点灯、開閉時に点滅します。個人的には阪急のように開閉前でも予告のようなアクションが出来る方が対象者には優しいような気がします。


半自動機構も備えており、外側に開ける、内側に開閉両方のボタンが備わります。点灯式とはなっていますが、広告枠と一体となっているためあまり目立っていません。


車端部です。最近の電車らしく窓は大きめで見通しはよいのですが、相変わらず化粧板は貼られていません。妻面の化粧板がねずみ色なのであまり目立ちませんが、もたれた時に冷たく感じるためポジティブな感想を持てません。


優先座席を有する車端部です。こちらからはチラッと見えるヘッドレストカバーと吊革、窓のステッカーでしか判別出来ません。もう少し目立つようにしてもいいと思うのですが…。


トイレとフリースペースを有する車端部です。フリースペースは0番台がここの一ヶ所だけだったのが両側の先頭車に備わっています。


このグループからは仕切り扉の持ち手にアシストレバーが追加されており、従来よりも軽い力で開くことが出来るようになっています。


最前面です。ここは0番台と変わらず、前面展望にはあまり優しくありません。せめて中央の仕切り扉の窓をもう少し下方向に引き伸ばせばそれなりの展望は確保出来ると思うのですが・・。なお、前面形状からして貫通構造っぽい風貌をしていますが、521系や227系とは違って併結時でも車内からの通り抜けは出来ません。増解結が頻繁に行われるので、いちいち幌をつなぐのが面倒なんでしょうね。223系の前面形状からも中々難しいですが…。


天井です。中央にはLCDディスプレイが設置されています。左側で運行案内、右側で広告を流しています。そして、ここまで新素材等を使用して頑なに設置してきた照明カバーがついに廃止されてしまいました。明るい車内を目指したからだそうですが、無遠慮にLED灯の特徴である下方向に直接降り注ぐ光は正直嫌いです。その点で言えば、光が均等に分散される0番台の照明カバーや207系リニューアル車の反射式の方が車内作りには優れている持論を持っています。


窓です。ドアに近い方が下降窓で開閉可能、中央は大型の固定窓となっているのは変わりません。中央の固定窓を大きくした関係で、強度を高めるべく窓間の柱を太くしています。結果として眺望に大きく影響が出ているわけで…。


なお、下降窓部分については荷物の滑り落ちを防ぐため、荷棚にガードが取り付けられています。


座席です。伝統のオールクロスシート、まずは転換クロスシートから参りましょう。座席も0番台と比べて変わった所はありません。形状にまるで工夫が見られない辺り、223系1000番台までに見られたその満足感なんぞ求められるハズもなく…。


そして、先述の通り窓枠の柱が大きくなっている関係で223系と比べて全ての列で視界に柱やカーテンレールが入ってきます。画像後ろの列に関しては窓枠下辺を肘掛けとして使うであろうはずなのにがっつりクリーンヒットしています。一番恵まれているのは画像の真ん中の列でしょうか。


ドア横の固定クロスシートです。座面が分厚く見えますが、実際はそうでもなく見かけ倒しです。


形状的には転換クロスシートよりも作り込まれたものとなっており、展望に目をつぶればこちらを陣取るのもアリかもしれません。


優先座席です。モケットは同一ですが、ヘッドレストカバーのデザインを変えています。


固定クロスシート背面です。223系から続く補助椅子も備わります。ラッシュ時にはロックがかけられて引き出せないようになります。


やはり大穴があいたものです。最近ではもう慣れてしまった感はありますが、223系1000番台の背ズリが出てくる仕様のものもある所を見るとどうしても見劣りしてしまいます。


車端部のボックスシートです。相変わらずドア側は真横が戸袋で窓は無いわ肘掛けもテーブルも無いわでかなり理不尽な区画となっています。窓は仕方無いにしても、肘掛けとテーブルくらいは付けてあげる位の配慮があってもいいのではないでしょうか。


優先座席のボックスシートです。壁際の座席の横幅がわずかに狭くなっているのは国鉄以来全国に存在するクロスシート車両の伝統です。とは言え、これでも少しだけ張り出す形として頑張って向かい側の横幅に近づけようとした努力の跡が伺えます。


フリースペースです。握り棒に非常通話装置、ヒーターが備わります。荷棚もありますが、立ち席スペースとなることも(むしろそっちが普段の使い方か?)を考慮して高めの設置となっています。


トイレです。大型のバリアフリー対応のものとなっています。ドア側には非常ボタンが備わりますが、その設置位置はかなり高めです。イタズラ防止のためだとは思いますが、使用する局面になって使えない人が出てくるのはあまりよく思いません。

↑ ↑ ↑