琴電1070形 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


ことでんの冷房電車第一号となったのがこの1070形です。元は京急の2代目600形で、京急のフラッグシップトレインとして活躍していましたが、2000形登場により全車が引退となったものの、当時冷房車が皆無であったことでんが譲渡を申し入れたとの事。京急時代はデビュー時の流行であった2枚窓非貫通の湘南顔でしたが、ことでん譲渡前に現在の顔に整形されています。今や面影は2扉なことくらいですね。そうそう、ことでんでは最後の2扉・方向板使用車両となっています。


トップナンバーですね。朝夕ラッシュ時のみの運行で中々乗車する機会に恵まれなかったのですが、とある平日に高知へ行く予定だったのが台風直撃により土讃線が運休、仕方がないのでことでん乗車に切り替えた際に運よくやってきた次第。しかし、さすがのことでんも台風には勝てなかったようで、上の画像左に見える高松築港行きを最後に全線運休となりましたとさ。


車内です。かつてはクロスシートが並んでいたのですが、ことでん移籍に際してオールロングシート化されています。3扉化されていないのは、当時の瓦町駅が急カーブに位置しており、ホームと電車との間が広くなり過ぎるため全車が意図的に2扉車で運用されていたからだとか。


ドアです。かつての京急伝統の1枚扉で開くときはそれなりの速さで開きます(^^;; 化粧板は特に貼られていません。ことでんでは初めてのことだそうな。


車端部です。仕切り扉は無く、大型貫通路で結ばれています。琴平駅や高松築港駅の構造上乗り移りもある程度考えられるので好都合と考えられるでしょう。


最前面です。仕切り窓はやや高めですね。前面に貫通扉もあるのですが、ラッシュ時の4両編成であっても幌は取り付けられません。それをいいことに、中間に入った乗務員室で車掌さんが扉扱いすることも…。


天井です。元特急車の割には1000形辺りとそうそう変わらない感じがします。2扉なので吊革が数多くぶら下がっていることが違いっちゃあ違い。照明はカバーの無い蛍光灯、冷房は集中式に加えて送風補助として扇風機が設置されています。


窓です。ドア間は二段窓が6枚、戸袋窓が1枚の構成となっています。上段より下段の方が微妙に大きくなっているのに気付くとずっと気になってしまいます(^^;;  注目すべきは戸袋窓、二段窓と見た目の統一性を持たせるために飾り棒が入れられています。ある意味京急の美意識とも言えますね。


座席です。ドーンと8×3の24人掛けのスーパーロングシート、長い、長いです。先述の通りかつてはクロスシートが搭載されていたのを全てロングシートに交換しています。保守にも手間がかかりますし、ただでさえ2扉で乗降に時間がかかるということを念頭に置いてのことなんでしょうね。


車端部や乗務員室直後は3人掛けです。座り心地はややくたびれており、座ると思ったよりも座面が低い上にかなり沈み込みます。長距離での乗車では座り直す必要がありそうです。バケット化されていないこともあり、混雑区間を抜けるとのびのびと座れると思います。


車端部の優先座席です。一般座席が紺色のモケットとなっている中、この赤色のモケットはかなり目立ちます。ちなみに袖仕切りは簡素なパイプ式です。改造がされているとは言え、やっぱり昭和生まれの電車です。


昭和の京急車名物、車端部の三面体処理です。このゆとり、今の通勤電車ではめっきり見られなくなってしまいました。


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