JR九州キハ47形「指宿のたまて箱」仕様車 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


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ブラックジャックもビックリな装い、九州新幹線の鹿児島中央全通に合わせて、接続する指宿枕崎線に初の特急列車が誕生しました。

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その列車名は「指宿のたまて箱」、残されたサボ受けには列車名のサボが入れられています。

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ドア横にはこんなサボも。ええ、「はやとの風」に続いて2例目のキハ40系列改造の特急列車です。その表定速度をして「特に急がない」と揶揄されるのはいつものことです。まぁそれでも同線の快速よりは速いっちゃ速いですが…。

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側面には文字や垂直ループが描かれています。安定のミトーカクオリティ、ここでも炸裂です。

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側面窓にもロゴやら文字が溢れています。この列車はもう少し早く往復で乗車する予定だったのですが、往路が満席で乗車出来ず、枕崎へ寄ってから復路に乗ろうとしていたところで指宿に向かっている最中に踏切事故に遭い逃げられたという曰く付きの列車でした。今回一年越しのリベンジで乗車した次第。

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ちなみにこの特急列車、3往復毎日運転の全席指定席の定期列車で、かつて存在した特別快速、「なのはなDX」を置き換えています。JR型から国鉄型への置き換え昇格、下剋上もここまで行くともはや素晴らしいですね。

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浦島太郎伝説があるこの辺り、車両からも玉手箱の煙をイメージしたミストが噴射されます。

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車内です。座席の背ズリ上端が寄り添うような形状をしています。その他にも、木を中心とした車内作りは最近のドーンデザインのトレンドです。

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ドアです。元々ステンレス地そのままのものでしたが、いぶたま化の際に白い塗りドアに変わっています。しかし、特急列車にして両開きデッキ無しというのもどうなのかとも思います。種車と列車の性格からして要らないと言えば要りませんが…。

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中央には画像のような持ち手が伸びています。地方交通線のローカル軌道だけに揺れも半端ではないために設置されたのでしょうね。しかし、台車に「可変減衰上下動ダンパ」という面白い制震装置を積んでいるものの、それでも揺れは相当なものです。既に根本から少々グラついています。

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車端部です。全体的に普通列車時代からかなり変わってしまったように見えますが、仕切り扉の形状自体は元のままで残っています。

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車両間にはオリジナルの暖簾もかけられています。商品化すると売れそうだなぁ…。

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サービスコーナーを兼ねた車端部です。ドア側には長い暖簾がかけられており、人の出入りが直接見えないようにしています。

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指宿方の最前面です。新製時はロングシート、そこからのワンマン運転対応で運賃広場となっていたと思われますが、現在はボックスシートが配置されています。

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鹿児島中央方の最前面です。こちらは座席定員外のフリースペースとなっています。画像は繁忙期の増結運用で、乗務員室との仕切り扉を開放しています。

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仕切り扉上には停車駅表示機があり、点灯式となっています。しかし、途中停車駅が喜入のみであり、必要性が薄いと感じたのか消灯されていました。

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天井です。ここは普通列車時代からかなりの変貌を遂げており、冷房装置がゴツくて冷えないものからラインフロー式に改められています。そして照明は蛍光灯からスポットタイプのLED灯が等間隔に並ぶ形態に改められています。これが普段日除けを降ろした状態でセットするもんだから暗いんだまた…。

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窓です。日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプで、生地は簾となっています。登場から五年ほど過ぎた現時点でも特にボロボロになっていないところを見ると、しっかりメンテナンスされているみたいですね。しかし、ミトーカマジックで案外無頓着なのが二段窓のままとなっていること。一応開けられるようにツマミも残っていますが、眺望を重視する列車にして二段窓はポジティブな選択ではありません。

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窓の柱には飾り照明が設置されています。ソケット部分にはローマ字ロゴが入れられています。

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座席です。車内全景画像でも述べましたが、背ズリ上端が寄り添うような形状をしており、特に2名でないと指定出来ないようなブロックをかけられている訳でもないので、お一人様が座るにはかなり厳しい環境ではないかと…。

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リクライニング角度はごくわずか。フレーム自体は885系に端を発するアレです。手前の座席を見ていただければ分かりますが、2人掛けが両側にある場合は景色の見やすさを考慮したのか設置位置をずらして設定しています。その割には画像のように思いっきり柱に被っている区画も…。種車が種車だけに仕方ないのですが…。

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そして色違いさん。こちらはドア横の座席が正面にあるタイプです。透明なパーテーションを取り付けて閉鎖感を和らげていますが、先に座席に座った方は全身コンニチハ状態になりますよねぇ…。

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パーテーション内側には固定テーブルも備わります。でも、やっぱり縁取りは無いんだなぁ…。座席のテーブルはインアーム式、面積や形状、縁取りが無いのが全てイケてません。縦揺れがキツいこの列車にしてこの形状はスリリング以外の何物でもありません。

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他にも色違いさん。座り心地も相変わらず、ヘッドレストの変な張り出しや座面の扁平さが気になり、あまり良心的とは思えません。

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壁際の席に関しても固定テーブルが備わります。

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そしてある意味この列車のメイン、窓側を向いた1人掛けです。お一人様はこちらの方が気兼ねなくていいですね。

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窓側にはテーブルが設置されており、2人掛けと比べると一人あたりの占有面積は格段に広いです。

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さてその座席。こちらは鹿児島中央寄り車端部の3人掛けです。基本的なフレームは2人掛けと変わりませんが、向かいの山側から海側への眺望を考慮してヘッドレスト部分から上がバッサリ切り取られています。何度も申していますがこの列車の揺れは相当なもの、揺れに対して上体が支えられません。大人しくテーブルにもたれて景色を見るのが正解です。しかし窓枠がそのままのため、席によってはガッツリ柱という席も…。ちょっと酷くないかい?

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ドア横はやはり透明なパーテーション。何気にロゴ入りですね。

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指宿方の最前面に設定された4人掛けボックスシートです。フレームは他の座席と違っていますが、肘掛けの形状は800系新幹線と同じだったり…。

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向かい側も同じくボックスシート。座面は1枚もの、背ズリも扁平で座り心地はイマイチですね。中央の固定テーブルはこの手の車両ではお馴染みの展開可能なものです。

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鹿児島中央方に存在する山側のソファシートです。棚が一体になったデザインはそのルーツを辿ると和歌山電鐵の「おもちゃ電車」になるでしょうか。同じデザインの使い回しに少し食傷気味ですが、なんとここも指定席です。あれまぁ…。

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指宿方にも一部分のみソファシートが備わります。ここは定員外のフリースペースで、全車指定席のこの列車では必要なのか不必要なのか…。座席数に還元してやれよと思うのは指定席を取れなかった経験のある人間からの小さな愚痴です。

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鹿児島中央方のフリースペースです。こちらは海側で、ベビーサークルや海側に向いた座席が3組備わっています。その大きさはまぁ小さいものでして無言の「小さなお友達専用席」、大きなお友達は座らない方が幸せです。

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向かい側のソファシートです。こちらには肘掛けが入れられています。見た目よりも座り心地がよろしくないんですよねぇ…。これはどこのミトーカマジックでも同じなのですが…。

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車端部のサービスコーナーです。そう言えば、車内販売のワゴンも木で出来ていますね。

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向かい側、トイレ手前の車椅子スペース…なのですが、保冷バック等が積まれており本来の使われ方をされていません(^^;;

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指宿枕崎線の車窓から。晴れていればきれいな錦江湾を見ることが出来ます。

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