日本最南端の路面電車、鹿児島市交通局。ここで初めての低床車両として登場したのが1000形です。
「ユートラム」という愛称が付いています。製造はかつて阪急を主体に車両製造を行っていたアルナ車両、同社が売り出している「リトルダンサー」シリーズの一員で、小回りが利く車体を小さな踊り子のイメージとしているのと、低床で段差が小さいので「リトル(小さい)ダンサー(段差)」という関西らしいエッジの利いたシャレも含まれています。
車内です。路面電車だけあり、かなりこじんまりとしています。
ドアです。いつもより低い視点からどうぞ。片開きで窓が大きいものです。この段差の無さはさすがですね。すぐ横には車椅子を固定するベルトが設置されているわけですが、設置場所があまりにも不可解です。ここに車椅子を固定されると乗り降りに邪魔になりますし、右側に車椅子スペースらしき空間があるにも関わらずここに設けた理由を聞きたいところです。
運転台です。この系列、実は3両編成となっており、運転台部分は別車両で、ここに台車が収まる形としています。故に客室の車両には台車がなく、前後の運転台車両に吊るされている格好となっています。
背面の仕切りにはLED表示機が設置されています。二段式で、時刻も表示されます。
そうそう、実はローレル賞も取っているんですねぇ。
天井です。カバー無しの蛍光灯に、黄色で塗られた握り棒にぶら下がるように五角形のつり革が設置されています。
窓です。大型の窓ですが、やたらと広告が貼られていますね(^^;;
座席です。9人掛けのロングシートで、両側ともにこの配置となっています。青い座面は優先座席です。座り心地は硬めで、あまりクッション性を感じられません。路面電車という短距離輸送を主眼に置いている車両なので仕方ないですね。
そして、本来車椅子スペースとなるはずであったであろう立ち席スペースです。握り棒のみの設置です。その握り棒にはラバーも巻かれており、露骨な衝撃を防いでいます。にも関わらず、車椅子スペースではないのですねぇ…。
鹿児島市電名物、「かえるの傘」です。こういったものがあると、なんだかホッとしてしまいます。
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