名鉄5300系・5700系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

名鉄と言えばパノラマカーを思い浮かべる人も多いかと思います。7000系と言えば名鉄を代表する名車でしたよね。

 

その血を受け継ぐ車両が5700系や、旧型車の機器を流用したこの5300系です。

 

2扉転換クロスシートの車両としては最後の存在で、当初は急行やかつて設定されていた高速(現在の全車自由席特急)に充当されていましたが、晩年は120km/運転に対応した3000系列以降の車両に置き換えられ、普通運用が中心となっていました。


車内です。転換クロスシートが整然と並ぶ様子は、中に入った瞬間に背筋が伸びる思いでした。
 


ドアです。ドアレールが時代を感じさせます。両側は立ち席スペースとしてかなりの面積が取られており、ラッシュ時でもある程度耐えうるようにしてあります。ドア横のL字型の手すりが特徴ですね。


車端部です。仕切り扉は窓が小さいもので、妻窓も無いのでかなり閉鎖的です。


名鉄の名物、ローマン体で書かれた車番です。字を見て、幼い頃のトラウマだった方も多くいるとのこと(笑)


天井です。吊革はドア上とロングシート部分にのみ設置されています。やっぱり、天井から直接ぶら下がってますね・・。ドア上は更に握り棒が設置されています。照明はカバー付きの蛍光灯となっています。冷房はラインデリア付きとなっており、ドア上には更に多く設置されています。


窓です。2席に1枚が割り当てられており、日除けは横引き式のカーテンとなっています。パノラマカーの血を引いているだけあり、窓は非常に大きいです。

座席です。クロスシートは全席転換可能となっています。

 

座り心地は柔らかめで、ゆっくりと沈み込んでいくクッション性に好き嫌いが分かれると思います。少なくとも最近の新型車両の転換クロスシートよりはこちらの方が良いとは思っておりますが・・。
 


ドア横には衝立を兼ねた補助椅子が設置されています。取材時はロックされていたので引き出すことが出来ませんでした。残念!

車端部はロングシートとなっています。袖仕切りは肘掛を兼ねた板となっており、立ち席の方と干渉しないように更に板が渡されています。座り心地はこちらも柔らかめですが、背ズリが垂直に切り立っているので、それが残念ですね。
 


優先座席です。背ズリが青色のモケットとなっています。

そしてこの系列のとっておき、展望席区画です。仕切り窓も大きくなっていて、パノラマカーの思想をしっかりと受け継いでいます。
 


乗務員室仕切り扉上には、こちらも名鉄伝統の速度計が設置されています。デジタル式となっていますね。


車掌台側最前列の座席です。こちらも転換クロスシートとなっており、この列のみ大人1人と子ども2人が同時に座れるように、2.5人掛けの幅広座席となっています。


さてそんな展望席ですが、現在は保安装置が設置されており、子どもはおろか大人でも前面展望に支障が出ています。安全運行には欠かせない保安装置ですが、もっと他に設置する場所は無かったのかと問いたいところ。最近の特急車両然り、近年の名鉄は「パノラマ」というネームバリューを捨てたように思います。少し寂しいですね・・。