山陽5000系 ロングシート改造車 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


山陽のフラッグシップトレインと言えば5000系です。JRとの対抗のためクロスシートで登場し、92km先の阪神梅田まで走る直通特急として今も山陽を代表する系列として活躍しています。そんな5000系ですが、何やら大幅な改造がされた車両が登場したようで・・。まぁタイトルを見ればボカす必要も無いですね(^^;; 西代寄りの先頭車が該当車両となっており、5022号車を皮切りに続々と改造が施されています。


車内です。元あった転換クロスシートは惜しげもなく撤去され、新たにロングシートが設置されました。阪神線内では改札位置の関係で梅田寄りの車両が大変混雑するという理由で改造されたようです。元々登場当初からロングシートに改造しやすいように製造されていたとのこと。山陽姫路では、クロスシートだと思って改札から一番遠いここまで来たものの、このロングシートの車内が目に写ると熱いとんぼ返りをする人が続出、やはり山陽5000系=クロスシートというのは、多くの利用者に染み付いているものなんですね。


天井です。かつてクロスシート上に当たる部分に吊革が設置されていませんでしたが、ロングシート化に伴い増設されました。


座席です。8人掛けのロングシートが新設されました。床などを見てもクロスシートの痕跡は見つかりません。また近年ほとんどのロングシート車で見られる片持ち式ではなく、シートヒーターが埋まっている仕様で登場しています。冬季は風が通り抜けないという利点を持っています。こだわりですね。


珍しく横から。座面はバケット化されており、背ズリにも下部に縫込みがされています。山陽電鉄からの発表では、「座り心地の良いバケットシートとし、8人掛け座席の中央にはスタンションポール(縦のつかみ棒)と両袖に大型の袖仕切を設置、吊り輪も増設しており、快適性・安全性を配慮しております。」とのこと。実際の座り心地ですが、残念ながら今ひとつという感想です。クッション性に関しては硬すぎず柔らかすぎずの程良いものなのですが、背ズリの角度が切り立っているためイケてません。これ、実は3000系 1次車の頃からそうでして、なぜだか背ズリに角度を付けようとしていないのです。もう少し角度を緩くしていれば、これはこれでかなり良い座席になるのですが・・。ちなみに他の車両はクロスシートのまま残されていますので、長距離を乗車する方や、クロスシートにこだわりを持っておれられる方は姫路寄り5両を利用すればいいわけです。こちらの車両はあくまで短距離用ですね。


袖仕切りはとうとう山陽でも登場、大型袖仕切りです。形状は総合車両製作所群寄りのものですが、窪みが幾分下辺に下げられているため、南海8000系の項で散々に書いた「肘が下辺に当たって不快」な現象は幾分軽減されています。とは言え、肘掛としての機能は全く持って果たしていないこと、大きさが中途半端であることは一切変わっていません。他に他社と違うところといえば、端のラバーの色が薄い灰色になっていることでしょうか(他社は黒色)。


車端部のロングシートです。こちらは袖仕切りを含めて改造前のままで残されています。

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