生活困窮者と自殺者が急増しているのに、なぜ、生活困窮者支援や自殺対策の予算は増えないのか? | 小学校時代に学級委員に7回立候補して7回落選した僕が勝てるはずのない市長選に挑戦することになりました

小学校時代に学級委員に7回立候補して7回落選した僕が勝てるはずのない市長選に挑戦することになりました

令和5年12月18日午前10時から市役所2階の大会議室で出馬発表会をします!120億円溜まった基金で、自殺率や水道料が高い南魚沼市の市民の生活費をとことん下げます!

 何度も何度も繰り返すが、南魚沼市内では、コロナで生活困窮者が急増中だ。

 

 生活保護を受ける人は、平成27年から令和3年までで、169人から214人と、平均して年間9人程度の増加だったが、令和3年から令和4年の1年間では、27人も増え、241人となった。

 

 生活困窮の相談件数は、この1年で約2500件から約4000件へ増えた。

 

 そして、自殺者は前年から倍増し、年間20人となり、自殺率では全国でもトップクラスとなった。

 

 まさに、緊急事態である。

 

 当然、令和4年度予算で、生活困窮者支援や自殺対策の予算は増えるだろうと予想するだろう。

 

 しかし、現実は厳しい。

 

 生活困窮者支援の予算項目である、「生活保護費」の総額は、前年度の約4億3000万円から約2700万円減で、4億円となっている。自殺対策は前年同額の45万円。

 

 生活保護費の4億円は、三つの柱に分かれる。

 

 一つ目が総務費。この業務に携わる職員の人件費。これが4600万円。

 

 二つ目が生活扶助費。憲法で定められた最低限度の生活を保障するために支給する「生活保護費」。これが3億2700万円。(ただし、生活保護に関しては大部分が県や国からの財源が占めるため、市の一般財源からは約8100万円)

 

 三つ目が生活困窮者支援費。これは、生活保護を受けるまではいかないが、ギリギリの生活を強いられる人たちを緊急的に支援するもの。自立相談、家計改善、就労準備、学習支援や住居確保給付金などがある。これが3500万円。

 

 

 それでは、これらの予算について、議会では、どう説明がされたかを、まず見てほしい。(録画配信では0時間39分から)

 

 南雲貢・福祉保健部長が、総務費の説明をする。担当の職員5人分の人件費として、3900万円が計上され、前年から約350万円減っていることが説明されたが、なぜ、人件費が削られたのかの説明がないのだ。昨年の予算書では、職員6人分が計上されているが、なぜ、生活保護を受ける方の数が過去最高になっているのに、職員1人分が削られたのか、説明がない。

 

 次に、「生活保護扶助費」が3億5000万円から3億2700万円に減ったことについては、南雲部長は、「前年の実績から医療扶助が減ったため」と説明した。生活保護を受ける人は医療費が無料になるが、コロナで受診控えがあったため、生活保護を受ける方たちの医療費が減るだろうと見込んだということだ。南雲部長は生活保護を受ける方が241人ということは話したが、それが過去最高であるとか、近年にない割合で増加傾向にあるという話はなかった。

 

 最後に、「生活困窮者支援費」は、前年比50万円減で、約3560万円。失業して生活が困った方に緊急的に支給する一時支援金の予算は20万円。住まいに困った方に住居を提供する住居確保金は125万円で、前年の半分以下。生活相談委託料、一人親家庭や生活困窮者の子どもの支援委託事業が、合計で約3300万円で、ほぼ前年同額。ここについても、相談件数は急増しているのに、なぜ、予算が増えないのかの説明はなかった。

 

 質疑に入り、私は以下の質問をした。(録画配信では1時間08分から)録画配信では、他にもいくつか質問しているが、このブログでは、生活困窮者支援についてのみ紹介する。

 

  生活困窮の相談件数が2500件から4000件に急増しているが、生活困窮者支援費は減額となり、特に、住居確保給付金が半減している。これについての理由を教えてほしい。

 

  南雲部長が答弁を始める(1時間10分あたり)が、私の聞き方が不明瞭だったためか、「生活保護扶助費」の減額理由について話し始めた。

 

 私が大きな声で、「生活保護ではなくて、生活困窮者支援の方です!」と何度か言い、答弁が一時中断。塩谷寿雄議長が「議長を通して発言してください。答弁側が間違っていると思うんで、要点わかるところからで」と言った。南雲部長が「失礼しました」と座り込み、後ろの金井進・福祉課長が手を挙げて、立ち上がった。答弁の要約は以下の通り。

 

 住居確保給付金については、事業が始まってあまり時間が経過していない。昨年は相談が多くなるだろうと見込み、多めの予算を計上したが、実績が出てきたので、今年はこの予算でいくことにした。

 

 次に自殺予防対策事業費の予算が、前年と同額の45万円について。この予算は、生活困窮者支援とは別項目の「衛生費」となり、南雲部長がこれについて説明した。(録画配信では2時間19分)

 

 説明では、45万円で啓発活動をするという話だけで、自殺者が倍増していることについては一切触れなかった。

 

 質疑に入り、私が質問に立った。(録画配信では3時間36分)録画配信では六つ質問しているが、このブログでは、自殺対策に関してのやり取りのみ、紹介する。

 

  歳入の質疑では、自殺対策について国に対しもっと予算を要求していれば、予算をもってこれたかもしれなかったとのことだが、自殺者が倍増している中、予算が昨年と同じ45万円となっている。自殺対策は総合的なアプローチが必要なので、「自殺対策」とは書かれてなくても、他の項目に自殺予防の意味を込められて増えた予算などがあるのかもしれないが、そういったものがあるのなら教えてほしい。

 

南雲部長が答えた。(3時間40分)

 

 自殺に関しては全庁体制でやっている。産後ケアを増額し、360万円で産婦健診の費用助成などで、産後うつや子育ての不安の防止に取り組んでいる。また、生活保護費で、貧困による、自殺リスクを回避することがあろうかと思う。(実際は生活保護費は減額)予算には出てないが、自殺対策については全庁会議があり、市長も出席して今年度は2回開いている。外部から講師を呼んだり、保健課の職員から現状の説明をしてもらている。心の健康作り会議、というのもあり、庁外の関係機関との連絡会議を年6回ほどしている。また、一度にたくさん人が集まる成人式で、市長からそういったお話をしていただいてもいる。他にももろもろあるが、予算に見えない部分も全庁体制でこれは大きな問題なので、やっている。

 

南雲部長は、生活保護費が貧困による自殺リスクの回避につながると言うが、すでに記したように、生活困窮の相談件数は急増中なのに、生活保護費全般が減額されている。さらに、子育ての不安防止に取り組むというが、児童扶養手当も減額され、子育て全般の予算も前年と変わっていない。

 

私は再質問に立った。(録画配信では3時間49分)

 

 昨年の自殺者数は20人ということだが、私が一番驚いたのが女性の方が多いということだ。全国的には、男性が女性の2倍多い。南魚沼市の場合は女性の方が多いというのは、衝撃的だ。全国とは違う傾向にある中で、もし、予算の中に何かしら反映されているものがありましたら、教えてください。すでに、部長からは、産後うつの話とかされていたので、そういうものが他にもありましたら、お知らせください。

 

 阿部ヨリエ・保健課参事が答弁に立った。(3時間51分)(色々な肩書が出てきてややこしいが、福祉保健部長の下に「保健課」があり、保健課内に、行政職の「課長」と保健師の資格を持つ「参事」が同じ「課長職」に就いている)

 

 男性より女性の方が多いというのは保健課でも重く受け止めている。今回、亡くなられた方の中には通院されていた方が多くみられた。しかし、残念ながら、この方たちを保健課が対応していたということはなかった。(要するに、自殺リスクが高いと市で把握されていた方たちではない方たちが命を落とされたということ)コロナで経済的な不安など、いろいろな要素が絡まっていたのではないかと思う。何かあったら周りの人が気づき、傾聴し、必要があれば医療機関や関係機関を紹介するなど、市民全体で「ゲートキーパー」をしていきたいなと思います。

  

 私は最後の質問に立った。(3時間56分)

 

 今回自殺された方たちについて、保健課さんの方では事前に把握されていなかったということなのですが、啓発活動をするというのも重要だと思うのですが、津南町みたいに、ひきこもりの実態調査とか、もしかしたら自殺するかもしれないという人がどれくらいいるのかというのを調査するのも大事なのではないかと思うが、それは今回の予算に入っているのか。

 

 阿部参事が立ち、「調査費というのは計上していないが、関係部署との連携を密にしていきたい」と答えた。

 

 これだけ生活が厳しくなっているのに、生活困窮支援の予算は減額。自殺対策は国から予算をもっともってこれるかもしれなかったのに、それをせずに、前年同額。一方で、建設事業費は前年から3億円増。ふるさと納税で溜まった基金は38億円で、林市長はこれを切り崩して何かに使う予定は今の所ないという。その代わり、500万円以上かけて中古住宅をリフォームする人には100万円を補助したり、子どもを3人産んだ人には、保育料を減免したりするという。

 

 いかがでしょうか?皆さまが議員だったら、上記の行政の説明に納得できますか?この予算案について、賛成しますか、反対しますか?どうか皆さんの声をお聞かせください。