日曜に越後駒ヶ岳を訪れたので、復習として深田久弥の日本百名山の魚沼駒ヶ岳の項を再読してみた。私ですね、日本百名山ブームは大嫌いなので１ミリも興味はないのだけど、深田久弥の思想や文体は好きなんですよね。で、読んでいたらハッと気づいたことがありました。魚沼三山（越後三山）は、魚沼駒ヶ岳・中ノ岳・八海山なのだけど、三山を源流とする川が水無川。その流れを辿ると大倉という地名に行き当たる。これは偶然なのでしょうか？丹沢のそれと同様の位置関係なんです。むむ、ちょっと面白いものがありますね。ちなみに魚沼三山の最高峰は中ノ岳。日本百名山に取り上げられなかっただけで、登山者数に格段の差があるのは深田久弥がもたらしてしまった弊害でしょう。本人はそんなつもりは毛頭ないのだけど。
私が若い頃に可愛がっていただいた山のベテランガイドのひとりに菊川さんという方がいます。20代半ばの時に70歳ぐらいでしたから1930年ぐらいの生まれの方なんですよね。当時の私は今と変わらずワガママだったので（苦笑／性分なのだから致し方なし）、逆に菊川さんはそんなのが面白く映り可愛がってくれたのだと思う。今、思うことは、色んな話をズバズバ聞いとけば良かったな～と。だって、深田久弥が生きた時代に、深く山を追求された方ですから。山行をご一緒でき、夜の語らいに若造を交ぜていただいたことは感謝するばかりです。