17世紀初頭 に暴行・脅迫・武器不法所持・器物破損
・常習賭博そして最後には殺人まで犯して逃亡生活をしたあげく、
野たれ死にしたカラヴァッジョという無頼の天才画家がいます。
今回の使徒様はこの天才がバロック絵画を誕生させたという
「光」を描いた作品にそのお姿が残っています
「聖マタイの召命」 カラヴァッジョ
1600年・油彩・サン・ルイジ・デイ・フランチェージ聖堂(ローマ)
右端のキリストが「私についてきなさい」と呼び出しをかけたシーン
を描いた作品です。
(陰の声:大勢いるけど誰がマタイなの?ヽ(゚◇゚ )?
聖マタイ
<マテオ(伊)マテュー(仏)マシュー(英)マテウス(独)マトフェイ(露)>
もともと 彼はローマ帝国の嫌われ者の徴税人でしたが
税金取り立て中の忙しい時に、イエスに直接リクルートされて
使徒の仲間にはいりました。
イエスの昇天後はマタイによる福音書を書いたりしましたが
ペルシャやエチオピアに布教し、その地で殉教したそうです。
そんなわけでこの人の主なアトリビュートは
徴税人を表す「財布、コイン」と福音書記者の「書物、ペン、インク」です。
さて、最初の絵画「聖マタイの召命」に戻り、
画中で誰がマタイか?・・・ですが
一番有力な説は、窓からの光が当たっている、このヒゲのおっさんです
「聖マタイの召命」・部分-1
「え!私をお呼びですか?」と自分を指をさしていると言われています。
(陰の声:この方のアトリビュートはどこにあるんだ?\(*`∧´)/)
ご安心ください(^◇^)ここですよ
「聖マタイの召命」・部分-2
このヒゲのおっさんのかぶっている帽子に金貨(上部左)が
差し込んであるのがおわかりでしょうか?
(陰の声:ちょっと苦しいけどね(^~^)
しか〜し、最近、特にドイツ方面では意義もでており
そこではマタイ君はこの男だと主張されております
「聖マタイの召命」・部分-3
画面左端で俯く若者、この男は左手で財布を握りしめ、
ヒゲのおっさんの払う金を数えているので超税吏だという
わけです。(右側の手はおっさんの手だよ)
それに、ひげのおっさんは自分を指差しているのではなく、
「この男がマタイですよ」と彼を指し示しているとのことです。
このときマタイ君ははまだ金勘定に夢中ででイエスに気が
ついていない状態だそうです。
(陰の声:まあ、異教徒としてはどっちでもいいねんけど(^∇^)
「聖マタイと天使」 カラヴァッジョ
1602年・油彩・サン・ルイジ・デイ・フランチェージ聖堂(ローマ)
こちらは わかりやすいでしょ、福音書を執筆中の老マタイ君の
ところに天使が検閲(?)に来ているところですね。
この場合は「書物」と「ペン」がアトリビュートですね。
「聖マタイ」マーシャル諸島の切手
さらに わかりやすい切手の図柄をご覧ください。
「うん、良く出来た!」と自作の書物(福音書)を”自書自賛”中の
マタイ君です。
足下に踏みつけているのは金貨入りの財布でしょうか?
「汚らわしい金なんかいらん」というシーンですね。
(大阪人の陰の声:いらなければ、わたくしが・・・(^~^)
<アトリビュートの勉強:その14・マタイ・了>
スーラ・ウタガワの
私撰:関西名所図絵・美術館のご案内
このブログの各ページで個別に発表した、スーラ・ウタガワ作品の
名所絵を場所別に集め「美術館」と称して再度アップロードしています。
第1室:大阪南部の名所図絵 開館中
第2室:大阪北部の名所図絵 開館中
第3室:大阪湾岸部の名所図絵 開館中
第4室:神戸地区の名所図絵 開館中
第5室:京都地区の名所図絵 工事中
*各展示室へのご入場(アクセス)はサイドバーのブックマークをご利用ください。
以上、ご案内申し上げます。 館長:スーラ・ウタガワ