「イイ人」になりたいわけじゃない。ータロット78枚の物語ー【聖杯のクイーン】 | 占い師山吹海帆の「魔女の日記帳」

占い師山吹海帆の「魔女の日記帳」

タロット、ジオマンシー、数秘術、西洋占星術、ルーン、ブラックミラーなど。
魔女術、魔術をかじった魔女。
ハーブと料理とお笑いが好き。

12月の予定 

24日 阿佐ヶ谷 アーサ(対面鑑定)

25日 ウラナイトナカイ(対面鑑定)
26日 占いのアリーナ川口前川店 (イオンモール川口前川 対面鑑定)

30日 歳末占い見本市(イベント) ※ジオマンシーやります!https://coubic.com/setyoursail  
予約はこちらから。


しばらくお休みしてた(ていうか連載物書いてたんですよ(笑))

タロット78枚の物語、久しぶりに。



川のほとりか海の波打ち際に置かれた玉座。そこに聖杯を手にしたクイーンが座る。
全ての聖杯のカードの中で最もきらびやかで独特の形を持っているその聖杯は、彼女の感情(聖杯=感情の象徴)の大きな広がりと限りない深さを示している。

聖杯のクイーンは、愛情深い女性の象徴、とされることが多い。
実は蟹座生まれの私の象徴のカードでもあります。
流れる水は愛情の豊かさもさることながら、、その感性の適応能力の高さ、つまり融通がきく、ってことを表すんだとか。水って入れ物によって形が変わる、ってことを例えたようです。
感性が豊かで何でも受け入れられる、っていうと慈悲深い女性って思われるんでしょう。
私も、そうだと思ってました。

なんですが。

なんかそれだけではしっくりこないなぁ、と思うようになって。
というのは絵柄全体が水色になっているせいか、慈悲深い女性なら持っている暖かみがあまり感じられないのです。実際、自分自身の象徴カード、として「慈悲深い」「感性豊か」っていうことが実際に生きてる自分と微妙にズレてるぞ、と感じてました。

もしかしたら、このカードの女性って、好きで『慈悲深い』わけじゃないのでは?

聖杯のクイーンは聖杯だけをじっと見つめてる。
自分のことしか目に入ってない証拠。
実は自分のことだけでいっぱいいっぱい。
周囲から何か言われても、反対したり、相手をする余裕がない。
だから何でも受け入れてしまう。
カードの絵柄で考えると、突然津波がきたら飲み込まれそうだ。

全てを受け止めるその感受性は裏を返すと、自分の考え方、つまり主体性のなさにつながる。
そこまで考えて、やっと自分とこのカードが一致する。
何事にも「いいよ」と言ってしまうのは嫌われたくないから。
とりあえず「いいよ」といってしまうのは「no」が上手くいえないから。
周囲のことを何でも受け入れてくれるから、それは慈悲深い人、と周囲に言ってもらえるはずだ。
でも、実は彼女が本音で賛成しているわけではないのだ。

ただ、このカードの意味が悪い、ということではない。
聖杯のクイーンはわがままでもないし、みんながうまくおさまるように我慢も出来る。
あとは自分の本音とどう折り合いをつけていくか、っていうことなんでしょう。