

キョウチクトウの花は、普通のなんでもないものと
思っていたが、震災、戦災の復興のシンボルでもあった。
キョウチクトウ(夾竹桃)は、葉が竹に似て
花が桃に似ている事が語源とのこと。
初夏から秋にかけて咲き、インド原産。中国を経由して
江戸時代に日本に渡来。仏教とルートがよく似ている。
キョウチクトウは、乾燥や大気汚染に強い花木。
かつて、工場が群れをなし公害の街だった神奈川・川崎市で
他の樹木が枯れる状況の中で、このキョウチクトウだけが
生き残った経緯があり、川崎市の緑化樹になっているとのこと。

もう一つ、驚いたのは原爆で焼失した広島の街で
最も最も早く咲いたのが、キョウチクトウの花。こうしたことから
原爆からの復興のシンボルとして、広島市の花に選ばれている。
一方、川崎市と同じように、公害の街のイメージが強い兵庫・尼崎市だが
大気、水質改善の技術が進み行政などの努力もあって
最近の尼崎市はすっかり、空気がきれいになり街の様子が変わって来ている。
尼崎市も、キョウチクトウを市の花に選定している。
昭和27年のことだが。その理由として昭和20年代中頃は
ジエーン台風(懐かしいですね)など、度重なる台風で
市南部が水に浸かった時に、キョウチクトウだけが生き残り
花を咲かせ、市民を元気づけたのが機縁。
ここでも、天災や戦災(尼崎も当時、空爆を受けた)からの復興のシンボルになっている。
もう一つの本音は、高度成長期時代に阪神工業地帯の一角を占めた尼崎市が、公害に強い木として
街路樹としての性格を帯びていたのではないか。
別にケチをつけるわけではないが、尼崎市役所のHPの冒頭に
キョウチクトウの花があしらわれている。市の花だから当然の事だ。

いずれにしてもキョウチクトウは、戦災や震災にも強い木で
さらには大気汚染などに耐える樹木だ。
写真のキョウチクトウは、西宮と尼崎の境界線となっていて
大阪湾に注ぐ、武庫川の河川敷に植えられたものである。

(武庫川の風景)