
前々から言われていた神戸電鉄粟生(あお)線の
赤字による廃止問題が、クローズアップされている。
神戸電鉄は神戸中心部から、有馬温泉やベッドタウンの三田方面につなぐ一方
東播磨の三木市、小野市などにも沿線を持っている。
有馬線、三田線は黒字を保っているが
粟生線は赤字が年間11億円と言われる。
同線は1日に1,8万人の輸送人員。三木、小野市内の高校生だけで
約2千人の利用者がいる。
ところが、昨今の少子高齢化やクルマ社会の進行で
電車に乗る人が、年ごとに減少。
廃線が浮かび上がってきた訳である。
こうした地方の交通機関の廃止は、同線にとどまらない。
全国的にたくさんあり、交通手段の変貌の有り様が
地域住民の生活に、いろんな問題を投げかけている。

小野市内を走る、神戸電鉄粟生線の電車。
神戸電鉄は大正15年開業の老舗電鉄のひとつ。
ただ、市街地の新開地から、六甲山を抜ける山岳電車的な
性格をもった路線だけに、スピードも出せず効率があまりよくない。
今、鉄道は神鉄だけにとどまらず、鉄道王国の関西では、日本一の路線の近鉄をはじめ
阪急、阪神,京阪、南海などの鉄道会社は
乗車人員の減少に見舞われている。
神鉄粟生線の存廃は、こうした時代の氷山の一角。

神鉄粟生線の小野市内の加古川を渡る電車。
粟生線は神鉄鈴蘭台駅から、小野市内の粟生駅までの
約29キロの路線。
終着駅の粟生駅は、JR加古川線と加西市へ向かう北条鉄道との
連絡駅という、拠点の機能も持っている。

写真は、粟生駅の加古川線と神戸電鉄の電車。
現在、粟生線の活性化協議会が行政、地元民によって
結成され、種々の事が話し合われている。
パンフを見たが、キャッチフレーズに「粟生線はあなたの生活の問題」と
出ていた。
新幹線が全国に行き渡る一方、在来線が置き去りにされ
本数減を生み出している。新幹線もリニアモーターカーも
いいが、反面、住民の生活手段を奪っている感も否めない。
大津波による原発事故でエネルギー問題が
国民的課題になっている。
現政権には、国家戦略が組織化されている。
地球に優しいエネルギー政策と交通手段の
再整備が求められている。
粟生線の存続をテーマにした、「線路はどこまでも続かない」の
小野高校生によるラジオドキュメントが、NHK杯全国高校放送コンテストに
準優勝したと報じられている。