


世界遺産の登録は日本でも
世界遺産はその国、地方の文化の遺産であるが
その景観、景色が特徴である。
世界遺産のひとつである
岐阜県・飛騨地方の「白川郷」。
あの合掌つくりの家並み集落はユニークだ。
訪れる人やファンは多い。
この白川郷に世界遺産を先取りしたような
意味を書き付けた、レリーフがあった。
知の巨人の異名を持つ民俗学者の、南方熊楠のものだ。
中沢新一の著書「森のバロック」に
記されている。
南方は「すぐに儲けにならないものの中には
貴重なものがいっぱいあるのだ」と前置きして
「景色を護らなくてちゃいけない」と言い
さらには「金儲けの魔力からも護らなくてはならない」と結ぶ。
景観は人類の遺産にもかかわらず
破壊が進みがちな昨今、その大事さと警鐘を鳴らした
フレーズである。
金儲けの魔力からの保護も、述べているのは
卓見ともいうべきだろう。
文化遺産を、金儲けに転換するのが平気で行われている
状況の中では心すべき言葉だ。
先頃に問題になった文化財級の東京や大阪の郵便局の
建物の立て替えは、このカテゴリーに入るものといえよう。

