







京都の街の中心部を、祭りムードに包み込んだ。
まだ、今月いっぱい、祭りのイベントは続く。
祇園祭の宵山(13~16日)の頃は
32基の山鉾の駒形提灯に、灯かりがともされ
山鉾町の飾り席には、ご神体や豪華な装飾品が飾られる。
見物の一般の人たちにも公開される。
その山鉾のひとつの「鯉山」(こいやま)。
鯉山は中国・黄河の難所だった龍門の滝を
登り切って龍となった鯉が出世開運の神として
まつられたという、中国の故事に因んで造られた。
よく言われる登龍門の言葉はここからきている。
神体の鯉は全長1メートル50センチに及ぶ木彫り。
名工の左甚五郎の作と伝えられる。
一方、鯉山の山鉾にはベルギーで織られた
タペストリー(壁掛け)が飾られる。
このタペストリーは、ホメロスのギリシャ神話「イーリアス」をもとに
16世紀に、ベルギーで制作された5枚シリーズの1枚。
17世紀に、伊達政宗の家臣である支倉常長が訪欧の際
ローマ法皇と謁見した折に、法皇から政宗に贈られたもの。
5枚のタペストリーは会津藩に渡り
そのうち、3枚が京都の天寧寺に運び込まれる。
そして、その1枚が鯉山町が購入し
大小9枚に分断して、鯉山飾りとした経緯がある。
このタペストリーは国の重要文化財になっている。
祇園祭は日本の伝統だけでなく、世界と交流を深めた歴史をもち
国際性を持っている事が、このあたりにうかがわれる。
グローバル時代を先取りした感じをも受ける。
全面写真は(財)鯉山保存会のパンフから複写。