今度の参院選敗北に関連して
安倍内閣はキャッチフレーズの
ひとつである「美しい国づくり」の
方向転換を図ろうとしている。
国土を美しくしようとするのに反対する人は
いないはずだ。
今は、都市部、地方の町の息ずかいや自然が
壊され、乱雑になっている。さらには一部の官僚組織や企業戦略の悪らつさ。
戦後の経済成長のマイナスのつけや「失われた10年」のシステム疲労が
目に見え顕在化している。
こうした事態を踏まえて、昨年9月に発足した安倍内閣が
日本本来が持っていた良さを取り戻し、保持していこうというのが
「美しい日本」の趣旨だが、抽象的で分かりにくい面があったのも確かだ。
ある新聞によれば首相が定義する「美しい国」は
1)文化、伝統を大切にする
2)自由な社会を基本とする
3)未来に向かって成長するエネルギーを持つ
4)世界に信頼される
以上の点を列挙している。
言葉通リ受けとめれば抵抗する理由は見当たらない。
にもかかわらず、「美しい国」のスローガンを
変換しようというのは、内容が具体的でないうえ
政争の道具に使われたきらいがあるからだ。
「美しい国へ」の本は50万部も売れたそうだが
それほど関心が高かった裏返しでもある。
問題は「美しい国」の内容に具体性がないうえに年金、政治の金の
不透明トラブルに巻き込まれ
軌道修正のはめに陥ってしまった事だ。
もうひとつ大事なのは、重要法案の強行突破は
別にして、憲法改正や集団的自衛権の明確化などで
右傾化回帰への動きが警戒されたように思える。
憲法改正については半数以上が賛成していた
昨年の世論調査がある。一定の国民のコンセンサスが
あった時期がある。憲法改正は9条だけでない。
今の国内、世界情勢に合致した内容でなければならない。
そういう意味の改正の賛成だろう。
逆に言えば、今の国情に合わない法律があまりにも多い。
政治は「美しい国」だけでない事は、安倍首相も判断していようが
安直な政権のたらい回しにつながる2大政党制も
なんとなく分かりずらい。
民主党首の政権奪取の動きが、みえみえの政局の中で
世界情勢に大きな影響を持つ、テロ特措法延長の取り扱いをどうするのか。
国民不在の足の引っ張り合いの、お粗末な政局運営はご免こうむりたい。
27日に内閣改造だが、暑い夏はまだまだ終わりそうにない。