
超短編の散文詩だ。今はやりのホラー的な
内容を髣髴させる。冒頭部分のくだり。
「櫻の樹の下には…が埋まっている!
櫻の花があんなにも見事に咲くなんて
信じられことぢやないないか。」
「お前、この爛漫と咲き乱れている櫻の
樹の下へ、一つ、一つ…が埋まっていると
想像して見るがいい。」とこんな具合。
幻想的に桜の咲く様子を描写していて特異。
梶井基次郎には京都を舞台にした「檸檬」という
小品の小説もある。今はなくなった丸善書店や
寺町の果物屋が登場。状況描写がこれも
幻想的だが、内容は鮮烈な感じ。
たしか、高校通学時の国語教科書に、梶井の「檸檬」が出ていた。
※ 参照 日本文学全集(新潮社)