バスが動き出して10分くらいたっただろうか
静寂を破る声
「降ろして下さい、お金は払いますタクシー呼んで下さい」
バスの運転手さんと私は
きっと同じ思いだっただろう
えっ
いきなり何?
ど~した?
眼科は?
一瞬変な空気が流れた後
運転手さんは
今走っている所を説明し
眼科はどうするのか聞いた
おばあちゃんは
「息子に連れて行ってくれた時は近く感じたけど、こんなに遠いなんて…」
今乗ってるバスは
無料バスで通るルートは決まっている
タクシーみたいに直接行きたい所に連れて行ってくれる訳ではない
きっと違う道、しかも遠回りのルートだから不安になったんだろう
運転手さんも
自家用車で行くときは
近道して行けるからすぐ着くが
このバスは通るルートが
決まっている事
でもちゃんと病院の近くまで行く事を説明
おばあちゃんも
「いつもは息子が連れて行ってくれるから」
納得したかに思えたが…
それは甘い考えにしか過ぎなかった
つづく