唐芋 | 心の波

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「人間は芋と鰯だけでも

 十分に生きれるから覚えちょけ」

 

僕が小学生の頃、爺ちゃんに聞いた話で

今でも何故かふと頭に浮かぶ

 

私にとっての大切な金言だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

田舎の秋は稲刈り作業で

往来する農業機械が点在している。

 

その稼働をぼ〜っと眺めていると

爺ちゃんの耕運機の荷台に乗り

楽しそうに遊んでいた場面を

僕は時々思い出してしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦中、赴任先の島では

飢えを凌ぐ為に荒れ地でも

唐芋をびっしりと作っていたらしい。

 

当時、島で米を食べる事は贅沢であり

しばらくは叶わないと悟った爺ちゃんは

 

唐芋の茎も皆で大事に食べていて

鰯は島民から提供されたり

舟を借りて漁をしたとも言っていた。

 

 

「将来、もし困ったことがあったら

 唐芋と鰯を食べておけば大丈夫!

 これは嘘でもデタラメでもなく

 爺ちゃんの実体験として

 お前に伝えとくからな!」

 

 

厳しい環境下でも諦めず

生きる為に培った知恵や経験を

 

あの頃の幼い孫に笑いながら

爺ちゃんは教えてくれたのだ。

 

あれから40年ほど経ち

爺ちゃんが生きていたら今頃は

100歳ぐらいのはず。

 

還暦祝い後、僕が高校を

辞める前に爺ちゃんは

病気で死んでしまったけど

 

僕の思い出に残る爺ちゃんは

記憶と遺影の年齢が

おそらくほぼ同じであるが

 

幼い頃の思い出に浮かぶ爺ちゃんは

53になった今の自分と年齢的には

同じだったんだなぁ~と

気が付いたら思わずゴクッと

喉が鳴ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爺ちゃん、、

あれから世の中はかなり便利になって

とても豊かになったんだよ!

 

唐芋の茎を工夫して食べんでも

唐芋と鰯で毎日を我慢せんでも

 

安くて早くて美味い食べ物が

気軽に手軽に買えるようになり

 

チンすればホテル並みの飯が食えて

掌の操作で簡単に出前も出来たり

 

スーパーの閉店前にはセールで

惣菜が半額になるので、、

 

本当に有り難いシステムのお陰で

僕の腹も不様に出っ張るほど

飢えとは無縁の毎日となったんだよ♪

 

 

食品ロスは気にせず大量に作り

他店との価格に競り勝つ為には

 

便利で安価な添加物をふんだんに使用し

調味料も食材も工業製品と同様に

機械化されてコピー商品も

 

実物と見分けがつかないレベルまで

技術や化学が発展してるんだ!

 

 

わざわざ本物を加工したり

獲ったりする手間も省ける上に

 

庶民の食卓でも栄養がバランスよく

摂取できるように都会も田舎も

平等に差別や落差も無く

 

程よく食材加工の環境や

流通も整ってきたんだよ!

 

どちらかと言えば生活習慣病の

蔓延を防止する為にわざわざ

カロリー制限する事が

時代的には重要視さているから

 

それぐらいにとても豊かな

時代になったのかもしれないなぁ~。

 

働く場も理不尽な上司は

ハラスメントで訴える事ができるし

 

マイノリティーな嗜好も個性として

尊重される素晴らしい考え方が

一般的となりどんな人種も

立場でも自分らしさを失うことなく

 

人間らしい、穏やかな生活を

おかしく楽しく繰り返し

送れる日々になったんだよね!

 

 

 

痩せててあまり食べずに

焼酎を飲んでいつもニコニコしていた

あの頃の爺ちゃんを今の僕なら

 

もっと笑顔に出来るのになぁ~。

 

某ホテル監修のレトルト食品とか

某コンビニの拘りある旬のおにぎりとか

某スパーのイチ推し弁当とかとか。

 

安定したチェーン店の麺類とか

気軽に入れる丼物屋さんとか

ファストフードも色々あるし

 

寿司も安価で身近になったので

爺ちゃんの生きてた頃みたいに

わざわざ記念日とか御祝いとか

 

身構えて畏まって食する事は

もう時代遅れになってしまうほど

 

世の中は贅沢が溢れてこぼれて

溺れている感じに見えるけど

 

実際に貧しさとは無縁の生活に

なってしまったんだよね。

 

ローテーションして食に飽きないから

自分の腹がぽっこり出ても平然と

 

食の乱れで肌が荒れても

精神が歪んでしまっても

 

何も気にせず手軽に

いつでも何処でも誰とでも

 

パクパク

バクバク

クチャクチャ食べながら

 

テレビを眺めて

動画を眺めて

SNSで刺激も楽しみつつ

 

片手でつまみながらでも

本格的な、、味わいを、、

 

気軽に堪能できる豊かな生活を

のうのうと維持できるほどに

 

僕も立派な、、大人となりました。

 

余ったら淡々と廃棄して

残っても平然とゴミに捨て

 

食べれることに

いちいち感謝をせんでも

ある程度の食事が

誰でも可能な毎日なのです。

 

残す事に罪悪感を持たんでも

次から次へと量産される

食事や製品やシステムが

 

ずっと回っていて巡り巡って

流通しているから

 

ついついノリで食べ過ぎたり

欲が無くてもダラダラと

いつまでも、、例えば病気になる

寸前まで食べ続けたりも

 

普通に誰でも容易く叶う

平和で高度な世の中になりました。

 

 

万が一、病気になっても

薬で簡単に対応が可能となり

 

仮に人間としての感覚が狂っても

スマホで最新の情報が

いつでも手軽に得られる、、

 

そんな凄い時代になっちゃったから

爺ちゃんの愛情からなる

孫への心配は

 

残念ながら無用な社会と

なってしまったのです。

 

 

 

「人間は芋と鰯だけでも

 十分に生きれるから覚えちょけ」

 

 

でも、この世の中は何か

ちょっと怖くて変な感じもあるので

 

いつどこで何が起きても大丈夫なように

爺ちゃんから教えてもらった金言を

 

せっかくなので、、僕はずっと

大切にしたいと思います♪

 

 

 

実りの秋は田舎道も

活気がある季節となりました。