長袖Tシャツ | 心の波

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たまたま現場で再会した

警備会社に勤めるG君は

 

ヤニ歯が白く見える程

顔が真っ黒く日焼けしていた。

 

「夏の誘導はきついっす、、」

 

私が思うに、警備誘導の仕事とは

夏だけじゃなくて冬もマジで

ヤバいと思うけど。

 

ある程度はグルグル動いてこそ

健康を維持できる、、ような気がする

 

体のうんぬんやアチコチがあるとして

数時間もずっと立ちっぱなしで

猛暑の中を警備誘導するなんて

 

実際には歪みやストレスを

無視してこそ成立する

かなり過酷な仕事だと思うからだ。

 

G君はもと、土木作業員の

責任者として頑張っていたけど

 

5年ほど前の酷暑の草刈り作業中に

倒れてしまってから転職を考えたらしい。

 

「僕みたいな人間はホワイトカラー的な

   仕事なんてありえないし、 資格も

 何も持っていないので、 そもそも

 自分は中卒なので、、」

 

と笑いながら日焼けした顔には

無精ひげも目立たないもんだと

気が付いたけど白髪は浮いていた。








 



G君は土木会社からの紹介で

警備会社へと転職したのだが

 

現在は建築現場の管理誘導から

イベント会場での警備誘導まで

 

日替わりで現場を回っているらしく

直前に予定が変わるのは普通で

時には昼と夜の掛け持ちもある、、

 

なんて笑っていたけど

労働条件は段々と厳しくなっていて

 

休日も増えたのはいいんですが

自分の収入までも減ったので

「ちょっと今、ヤバいっす」

 

と言いながらヤニ歯と歯茎が

グキっと目立つぐらいニカッとした。

 

土手の草木が伸びすぎて茂ると

外観の悪さと共に道幅が狭くなり

 

草木を避けて走る人や車の

接触事故も心配なので

 

道路管轄からの発注を請けて

土木会社は猛暑の中でも、、

草刈り作業を実施するんです。

 

夏、、のもの凄く暑い時期だからこそ

草木もモノ凄く茂るワケで

 

冬、、のモノ凄く寒い時分には

刈る草もないので冬場に草刈りは

あまり無いという話に

 

今更ながらに納得してしまった。

 

こんな暑い時期に外での作業は

狂気の沙汰だと思われながらも

 

土木会社を維持する為には

所管の道路工事だけじゃ

とても、なかなかな現実がある為

 

所有している重機やダンプも

有効活用できる草刈り作業とは

 

もの凄く儲かる話じゃないとしても

それなりに売り上げが見込めるらしい。

 

会社実績としての信用度にも

内容がそのまま繋がるのだから

 

社長や会長や幹部の方々の

ご尽力により作業員として

働ける喜びに感謝をして

 

暑くてもきつくても

クラクラしても頑張って働き

 

褒められる事もなく

讃えられる事もなく

話題にもならず

バズりもしない

 

夏場の草刈り作業は地味だけど

結構しんどい仕事なんですよ

とG君は懐かしく語っていた。

 

茂った草を刈り集めて

掃除することも今では

大事な夏の仕事なんだと

素直に理解はできるんですけど。

 

「お世話になった事務所は先月で、、、」

 

社長と会長の意見が合わずに

既存とも依存ともいえる代々

続いてきた太くて大きな流れが

 

突然、前ぶれもなく

途絶えてしまったらしいのだ。

 

”倒産してしまったんです”と

嘆いたG君の気持ちには

 

何か煮え切らない悲しみが

含まれていたのかもしれません。

 

暑い時期の夏場の日照りの中で

作業する方々がいる社会。

 

冷房で環境を整えて涼しい部屋で

集中する高等な方々もいる世界。

 

過酷な労働者は体力の消耗を対価として

賃金が安くても人口は多い傾向があり

 

厳酷な管理職は責任を担うストレスの

対価としては一般的にどうなんだろう?

 

経営陣が周囲のバランスを崩す程に

私利私欲に溺れてしまうと

 

態度は冷酷で残酷になりがちだが

指示を出し判断を下す特権を

 

天下りの擁護ばかりに経費を食われ

本来の事業が散漫し手薄になる

利権との癒着に構造的な

問題があるとしても、、

 

 

警備会社で頑張るG君はヤニ歯も

白く見えてしまう程に

日焼けしているのが素敵だった。

 

「日焼け止めクリームとか塗ってるの?」

 

って野暮な質問は出来ずに無難な

挨拶をして帰って来たのですが

 

G君は夏場もあまり肌を露出しない

自分なりの考え方があるので

 

真っ黒に日焼けした顔となっても

黒い長袖Tシャツを必ず身に着ける

その習慣に変わりは無いようでした。

 

最近は腕や足の絵柄もファッションとして

見せてナンボの時代ですけど、、

 

長袖Tシャツを捲らない

暑苦しい夏の生き方も

 

カッコよくて男前だと思いました。