その光に
初めて気が付いた時
洗練された言葉の使い方に
新鮮な感動を覚えた。
懐かしいような
少し寂しいような・・・
でも
ほど良い心地よさに
時を忘れて留まった。
・・・
僕はいつも
現実から逃れる為に
遠くへと意識を向けたくて
バーチャルな世界を
漠然と彷徨っている。
酒では紛れないし
薬では意味がない。
その放浪者は
拡がるネットの中でも
進む目的を見失い
リアルな日常と同様に
コケて躓き嘆いていた。
孤独も孤立も望むところで
痛くも痒くも怖くもない!
と開き直っても
ネットの中では
密かにキャラとなりすまし
何食わぬ顔で居座っている。
・・・・
膨大な個性が拡がり
まるで大海原・・
時にはジャングルのように
犇めくネット上で
誰かの何かに興味を抱く。
シンプルな装飾で
丁寧に綴られた文字と
豊かな感性が織り込まれ
絶妙なバランスが
オリジナルの作品となっている
・・・そんな光を見つけた。
雑な自分では及ばない
その素敵な作品に
しばらく浸ってみた。
その感性は
強烈な悲しみに
打ちひしがれず
美しい流れのように
空気をまるごと彩りながら
淡々と前を向いていた。
いっそのこと
そんな苦しみは
思いっきり叫んで喚いて
全力の怒りで乱れたなら
嵐が去った夜明けのように
楽に軽くなるだろうに・・・
なんて勝手な解釈をしながら
偏見で妄想してしまう。
・・・
でもいったい
そんな清々しい爽やかさは
どこで、どうやって
習得したのだろうか?
突然に押し付けられた
理解不能な現実に
一旦は戸惑いながらも
自分なりに頑張って
乗り越えて来たのだろうか?
それとも
大人の対応として
冷静さを装い
強引な肯定で自分を支えながら
誰にも見せない表情のまま
直向きに貫いた
芯の強さなのだろうか?
神様が
目を背けた隙に
起きてしまった出来事を
過ぎ去った思い出として
気丈に受け入れるには
おそらく・・
あなたはきっと
まだ幼い。
未完成のままで
まだまだ若く、弱い。
その心のままでは
こんな時代のこの世では
本来、耐えきれない
未知の重さなのに
何故かあなたは
一心に前を向いている。
取り残された苦しみは
何かで補ったのですか?
それとも
誰かが救ってくれたのですか?
受け入れられない感情を
何処かに固定することで
粛々と促される儀式に立ち合い
震える体はどうやって
支え続けたのですか?
・・・・・
画像を鮮やかに
言葉を丁寧に
あつかう姿が美しい。
あなたが
その心のままで
見つめている世の中は
いつも日常の話題なのに
まるで水辺の花々に
妖精が飛び交うように
不思議な雰囲気のまま拡がる。
その美しさのエネルギーは
叫びたい悲しみを
こらえるための反動として
上手に繕っては
強がって微笑んでいる
崇高なパワーなのだろうか?
ひとつひとつ
言葉を大切に扱い
さりげなく
そよ風のように
花を彩っているのは
悲しみを薄めるためですか?
感動を高める為なのですか?
それとも
魂の浄化を目的とした
あなたの拘りなのだろうか?
・・・・
土足で踏み入れた
僕の廃れた汚れも
月のひかりは
分け隔てなく
淡々と浄化してくれる。
光からのメッセージは
人間への愛と
自然への感謝なので
とてもシンプル。
花々と等しく
優しく丁寧に
臆することなく
そこで咲く。
空を見上げては
また前を向く。
悲しみを
生きる感謝へと変換しながら
喜びを
自然の叡智として受け入れる。
あなたの覚悟は
お洒落で丁寧な
潔い感性と映りながらも
万人に伝わる波紋のように
やわらかく響いている。
まるで
そっと地球を見守る
月の輝きのように
少し陰を纏った
妖艶で神秘的な
そのスタイルは
月のひかりと同調した
美しい波動として拡がる。
この世界にそっと
ゆっくりと刻まれた
数々の思い出は
置き忘れた頃に・・
あなたが進んだ証として
残されては消えていく
浜辺の足跡のように
人知れず
いつのまにか
月への光となって
清々しく
天に奉げられることを
対岸より願っております。